Adobe PDF への書き出し

InCopy ドキュメントの Adobe PDF への書き出し

InCopy ドキュメントは、Adobe PDF に直接書き出すことができます。ゲラビュー、ストーリービュー、レイアウトビューで書き出すことができます。レイアウトビューで書き出すと、レイアウトやデザイン要素がそのままの状態で PDF ドキュメントが書き出されます。ゲラビューまたはストーリービューでドキュメントを書き出すと、InCopy 内のゲラビューまたはストーリービューで表示されるようなテキストだけの表示になります。自分のコンピューターに InCopy をインストールしていない場合でも、ドキュメントのレビュー時に、執筆者や編集者などが、InCopy ストーリーのゲラビューまたはストーリービューを PDF に書き出すことができます。PDF ドキュメントには、テキストの読みやすさや注釈機能など、InCopy のゲラビューとストーリービューの利点が引き継がれます。

注意:

オーバープリントや透明効果が使用されている Adobe InDesign® ドキュメントから書き出した Adobe PDF ファイルは、Acrobat 6.0 以降で「オーバープリントプレビュー」オプションを選択したときに最適な表示になります。

  1. ファイル/書き出しを選択します。
  2. ファイルの種類」(Windows)または「フォーマット」(Mac OS)から「Adobe PDF」を選択します。ファイル名を入力し、ファイルの場所を選択して、「保存」をクリックします。
  3. 「表示」で「ゲラとストーリー」または「レイアウト」を選択します。
  4. 必要に応じて設定を変更します。

    指定した設定はアプリケーションで保存され、新しい設定を選択するまで、Adobe PDF に書き出す際にすべての InCopy ドキュメントに適用されます。

  5. 「書き出し」をクリックします。
注意:

InCopy では、PDF に書き出す際、InDesign ドキュメントにある画像の Open Prepress Interface(OPI)コメントのリンクが維持されます。OPI リンクにより、InDesign ユーザーは高速で低解像度の画像(プロキシ)をページに配置できます。最終出力では、InDesign または印刷・出力会社で、プロキシを高解像度のバージョンに自動的に置換できます。

Adobe PDF の共通オプション

ドキュメントを PDF に書き出す際、ゲラビュー、ストーリービュー、レイアウトビューに共通な次のオプションがあります。

互換性

Adobe PDF ファイルの互換性のレベルを設定します。広く配布する書類の場合は、「Acrobat 5(PDF 1.4)」を選択して、すべてのユーザーが書類を表示およびプリントできるようにすることをお勧めします。Acrobat 8/9(PDF 1.7)を使用してファイルを作成すると、作成した PDF ファイルは、古いバージョンの Acrobat との間に互換性がなくなるかもしれせん。

使用している文字の割合が次より少ない場合、サブセットフォントにする

ドキュメント内で使用されているフォントの文字数に基づいて、完全なフォントを埋め込むしきい値を設定します。ドキュメント内で使用されている文字の割合がどのような条件のフォントに対しても上回っている場合、そのフォントは完全に埋め込まれます。そうでない場合、フォントはサブセットになります。フォントが完全に埋め込まれるとファイルサイズは大きくなります。完全にすべてのフォントを埋め込む場合は 0(ゼロ)を入力します。

ページ情報を含む

ドキュメント名、ページ番号、ファイルが書き出された日時が含まれます。

書き出した後 PDF を表示

現在コンピューターにインストールされている最新バージョンの Acrobat で PDF ファイルを開きます。正確に表示するためには、互換性オプションと、インストールされている Acrobat のバージョンとが一致している必要があります。

ゲラビューとストーリービューの Adobe PDF のオプション

PDF 書き出しダイアログボックスには、ゲラビューとストーリービューに固有のオプションがあります。

ストーリー

1 つのストーリーまたは複数のストーリーを書き出します。

フォント

書き出したファイルのフォントとスタイル、文字サイズ、行送りの設定が含まれます。これらの設定は、ゲラとストーリービューの表示設定に影響しません。

ストーリー情報を含む

ドキュメントタイトル、作成者、および説明が、書き出した PDF ファイルに表示されます。

段落スタイルを含む

ゲラビューとストーリービューに表示される情報列の段落スタイル情報が、書き出した PDF ファイルに表示されます。

インライン注釈を含む

ドキュメントにあるすべての(または表示可能な)注釈を書き出します。プロジェクトの要素に割り当てられている注釈カラーを含めるには、「注釈の背景をカラー表示」を選択します。

トラックされた変更を含む

ドキュメントにあるすべての(または表示可能な)トラックされた変更を書き出します。プロジェクトの要素に割り当てられている編集カラーを含めるには、「トラックされた変更の背景をカラー表示」を選択します。

改行位置を含む

改行位置を、ストーリーに表示されている状態で書き出します。このオプションを選択しない場合、最も広いストーリーウィンドウの幅と方向に合わせて、テキストが回り込みます。

線番号を含む

情報列に表示される行番号を書き出します。このオプションは、「改行位置を含む」を選択している場合にだけ使用できます。

ページの塗り(複数列を使用)

指定した列の番号と幅を使用してストーリーを書き出します。このオプションは、「改行位置を含む」を選択している場合にだけ使用できます。

注意:

「テキストの列幅」のサイズを小さく設定し、(このセクションの「フォント」で)大きいフォントサイズを選択すると、書き出したドキュメントでテキストが重なる場合があります。

レイアウトビューの Adobe PDF のオプション

レイアウトビューから書き出すとき、次のオプションが使用できます。

すべて

現在のドキュメントまたはブックのすべてのページを書き出します。この設定がデフォルトです。

範囲

現在のドキュメントから書き出すページ範囲を指定します。ページ範囲を指定するにはハイフンを、ページ範囲を複数指定する場合はコンマを使用します。このオプションは、ブックを書き出す場合には使用できません。

見開き印刷

複数のページがつながっているか、または同じ用紙上に印刷されているように見開きで書き出します。

注意:

商用印刷用の場合は、「見開き印刷」を選択しないでください。印刷・出力会社がページを面付けできなくなります。

注釈として含む

すべての注釈を PDF 注釈として書き出します。

インタラクティブ

ボタンやムービーポスターなどのアイテムを PDF に含める場合は、「外観を含める」を選択します。

Web 表示用に最適化

PDF ファイルサイズを減少し、ページ単位でダウンロード(バイトサービング)することでファイルを再構築し、Web ブラウザー上で表示速度が高速化するように PDF ファイルを最適化します。

ページサムネールを埋め込み

書き出した PDF ファイル内にサムネール画像を作成します。

セキュリティ設定された PDF ドキュメントの作成

Adobe PDF ファイルを書き出すときに、そのファイルへのアクセスを制限することができます。ファイルにセキュリティ制限を設定すると、その機能に関するツールやメニューアイテムはグレー表示になります。

PDF ファイルにセキュリティを設定して、ファイルを開くときにユーザーパスワードが要求され、セキュリティ設定を変更するときにマスターパスワードが要求されるようにすることができます。ファイルにセキュリティ制限を設定した場合、マスターパスワードを指定してください。マスターパスワードが設定がされていないと、誰でも制限を解除できてしまいます。マスターパスワードでファイルを開くと、セキュリティ制限は一時的に解除されます。ファイルに両方のパスワードが設定されている場合は、どちらのパスワードを使用してもファイルを開くことができます。

注意:

互換性の設定により、暗号化レベルが決まります。「PDF 1.3(Acrobat 4)」オプションでは、低い暗号化レベル(40 ビット RC4)が使用され、それ以外のオプションでは高い暗号化レベル(128 ビット RC4 または AES)が使用されます。

  1. ファイル/書き出しを選択します。
  2. ファイルの種類」(Windows)または「フォーマット」(Mac OS)から「Adobe PDF」を選択します。ファイルの名前と保存場所を指定し、「保存」をクリックします。
  3. 「セキュリティ設定」をクリックします。
  4. 「パスワード」で、必要なパスワードを指定します。
    • 「ドキュメントを開くためのパスワード」を選択し、「ドキュメントを開くパスワード」テキストボックスに、ユーザーが PDF ファイルを開くときに入力する必要のあるパスワードを入力します。

    • 「権利およびパスワードを変更するためのパスワード」を選択し、「権限パスワード」に、ユーザーが PDF ファイルにセキュリティオプションを設定、変更する際に入力する必要のあるパスワードを入力します。

    注意:

    両方のパスワードに同じパスワードを使用することはできません。

  5. 「権限」では、ユーザーに対して許可する操作のレベルを定義します。

    印刷を許可しない

    ユーザーに対して、Adobe PDF ファイルの印刷を許可しません。

    ドキュメントの変更を許可しない

    ユーザーに対して、フォームの入力または Adobe PDF ファイルへの変更を許可しません。

    作成した PDF の内容のコピーや抽出、アクセシビリティを許可しない

    ユーザーに対して、テキストとグラフィックの選択を許可しません。

    注釈とフォームフィールドの追加や変更を許可しない

    ユーザーに対して、Adobe Acrobat または他の PDF エディターで PDF ファイルを開いたとき、注釈と形成フィールドの追加または変更を許可しません。

  6. 「保存」をクリックし、「書き出し」をクリックします。

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