GPU アクセラレーションレンダリングとハードウェアによるエンコード/デコード

この記事では、Adobe Premiere Elements の Mercury Playback Engine(GPU アクセラレーション)とハードウェアによるデコード/エンコード(Intel Media SDK)について説明します。

Mercury Playback Engine(GPU アクセラレーション)レンダラー

Adobe Premiere Elements では、システムの GPU を利用して CPU と GPU の間で負荷を分散し、パフォーマンスを改善することができます。ほとんどの処理は CPU で行われ、GPU は特定のタスクと機能で使用されています。GPU でサポートされるエフェクトとトランジション、推奨のグラフィックカードの一覧、GPU アクセラレーションレンダリングの詳細については、ここをクリックしてください。

ハードウェアアクセラレーションによるエンコード/デコード(Intel Media SDK)

Intel® Media SDK は、Intel® Graphics Technology のメディア処理専用機能を利用してデコード/エンコードを高速化する Intel® のテクノロジです。プロセッサーで他のタスクを完了できるので、パフォーマンスが向上します。現在サポートされているのは、H.264、MPEG2、MPEG4 コーデックのエンコーディングのみです。この機能を利用するには、Intel® CPU と Intel Media SDK サポートを使用する必要があります。

このオプションは Premiere Elements の初期設定で有効になっています。設定を変更するには、書き出しと共有デバイスカスタム詳細設定を選択します。「エンコード設定」で、「パフォーマンス」の値を「ソフトウェアエンコーディング」に変更します。ソフトウェアエンコーディングに設定すると、ハードウェアエンコーディングが無効になり、Adobe Premiere Elements はメディアのエンコードに Intel Media SDK を使用しません(この場合、レンダリング時間が長くなります)。

エンコーディングの設定を調整

注意:

ハードウェアエンコーディングの使用中は、専用 GPU ではなく、統合 Intel® GPU の GPU 使用率が高くなることがあります。

ハードウェアエンコーディングのオプションを使用できません。なぜですか?

システムの BIOS で Intel® GPU の有効化/無効化がサポートされている場合、ハードウェアエンコーディングが機能するように、この設定を常に有効にする必要があります。

サポート対象の Intel® CPU で Intel® GPU が有効になっているにも関わらずハードウェアエンコーディングを利用できない場合は、Intel® GPU がタスクマネージャーの「パフォーマンス」タブに表示されていることを確認してください(Windows® の場合のみ)。Intel® GPU が表示されていない場合は、デバイスマネージャーでこの GPU が有効になっているかどうか確認します。さらに、Intel® グラフィックドライバーを最新バージョンに更新します。

タスクマネージャーとデバイスマネージャーに表示されたGPU
タスクマネージャーとデバイスマネージャーに表示されたIntel® GPU

ハードウェアアクセラレーションによるエンコードと同様に、Adobe Elements はハードウェアアクセラレーションによるデコードに対応しています。これにより、タイムラインでの H.264/AVC、HEVC メディアの再生パフォーマンスを改善できます。

注意:

負荷の高いエフェクトをクリップに追加すると、フレームがリアルタイムで処理できなくなり、シーケンスの再生中にフレームがドロップすることがあります。

ハードウェアアクセラレーションによるデコードを有効にするには:

  • 環境設定一般に移動します。
  • macOS の場合は、「HEVC および H.264 再生にハードウェアアクセラレーションを使用」チェックボックスをオンにします。Windows の場合、HEVC デコードはデフォルトで有効になっています。
  • Adobe Premiere Elements を再起動します。

注意:

環境設定パネルでオプションが選択できない場合は、CPU が Intel Media SDK をサポートしていないか、統合 GPU が有効になっていません。また、Intel® グラフィックドライバーの更新が必要な場合もあります。

ハードウェアアクセラレーションによるデコード、Mercury Playback Engine(GPU アクセラレーション)、ハードウェアアクセラレーションによるエンコードの違い

  • Mercury Playback Engine(GPU アクセラレーション)は、GPU で高速処理されたエフェクトをレンダリングし、再生処理を改善するために使用されるレンダラーです。
  • ハードウェアアクセラレーションによるエンコードは、H.264/MPEG2 と MPEG4 コーデックでタイムラインを書き出すときに、エンコード処理を高速化するために使用されます。
  • ハードウェアアクセラレーションによるデコードは、タイムラインを再生しながら H.264/AVC と HEVC メディアの高速でデコードするためのプロセスです。 

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