Adobe セキュリティ情報

Adobe Acrobat および Reader に関するセキュリティアップデート公開

リリース日: 2017 年 4 月 6 日

最終更新日: 2017 年 5 月 11 日

脆弱性識別番号: APSB17-11

優先度:2

CVE 番号: CVE-2017-3011、CVE-2017-3012、CVE-2017-3013、CVE-2017-3014、CVE-2017-3015、CVE-
2017-3017、CVE-2017-3018、CVE-2017-3019、CVE-2017-3020、CVE-2017-3021、CVE-2017-3022、CVE-
2017-3023、CVE-2017-3024、CVE-2017-3025、CVE-2017-3026、CVE-2017-3027、CVE-2017-3028、CVE-
2017-3029、CVE-2017-3030、CVE-2017-3031、CVE-2017-3032、CVE-2017-3033、CVE-2017-3034、CVE-
2017-3035、CVE-2017-3036、CVE-2017-3037、CVE-2017-3038、CVE-2017-3039、CVE-2017-3040、CVE-
2017-3041、CVE-2017-3042、CVE-2017-3043、CVE-2017-3044、CVE-2017-3045、CVE-2017-3046、CVE-
2017-3047、CVE-2017-3048、CVE-2017-3049、CVE-2017-3050、CVE-2017-3051、CVE-2017-3052、CVE-
2017-3053、CVE-2017-3054、CVE-2017-3055、CVE-2017-3056、CVE-2017-3057、CVE-2017-3065

プラットフォーム:Windows および Macintosh

概要

Windows 版および Macintosh 版の Adobe Acrobat および Reader を対象としたセキュリティアップデートが公開されました。 これらのアップデートにより、対象システムが攻撃者に制御される恐れのある重大な脆弱性が解消されます。

対象のバージョン

製品名 トラッキング 対象のバージョン プラットフォーム
Acrobat DC 連続トラック 15.023.20070 とそれ以前のバージョン
Windows および Macintosh
Acrobat Reader DC 連続トラック 15.023.20070 とそれ以前のバージョン
Windows および Macintosh
       
Acrobat DC クラシック 15.006.30280 とそれ以前のバージョン
Windows および Macintosh
Acrobat Reader DC クラシック 15.006.30280 とそれ以前のバージョン
Windows および Macintosh
       
Acrobat XI デスクトップ 11.0.19 とそれ以前のバージョン Windows および Macintosh
Reader XI デスクトップ 11.0.19 とそれ以前のバージョン Windows および Macintosh

Acrobat DC に関する詳細については、Acrobat DC FAQ ページを参照してください。

Acrobat Reader DC に関する詳細については、Acrobat Reader DC FAQ ページを参照してください。

解決方法

以下の
手順に従って、ソフトウェアのインストールを最新バージョンに更新されることをお勧めします。
最新バージョンは、次のいずれかの方法で入手可能です。

  • 「ヘルプ/アップデートを確認」を選択して、製品のインストールを手動で更新することができます。
  • 製品のアップデート
    が検出されると、ユーザーが操作しなくても製品は自動的にアップデートされます。
  • Acrobat Reader のフルインストーラーはAcrobat Reader ダウンロードセンターからダウンロードできます。

IT 管理者(管理環境)の場合:

  • エンタープライズインストーラーは ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/ からダウンロードするか、またはインストーラーにリンクされている特定のリリースノートを参照してください。
  • AIP-GPO、bootstrapper、SCUP/SCCM
    (Windows 版)、あるいは Macintosh 版の場合であれは Apple Remote Desktop および SSH
    など、好みの方法でアップデートをインストールします。

アドビは、これらのアップデートの優先度評価を次のように評価し、対象製品をご利用のお客様に最新バージョンへのアップグレードを推奨します。

製品名 トラッキング アップデートバージョン プラットフォーム 優先度評価 入手方法
Acrobat DC 連続トラック 2017.009.20044
Windows および Macintosh 2 Windows
Macintosh
Acrobat Reader DC 連続トラック 2017.009.20044
Windows および Macintosh 2 ダウンロードセンター
           
Acrobat DC クラシック 2015.006.30306
Windows および Macintosh
2 Windows
Macintosh
Acrobat Reader DC クラシック 2015.006.30306 
Windows および Macintosh 2 Windows
Macintosh
           
Acrobat XI デスクトップ 11.0.20 Windows および Macintosh 2 Windows
Macintosh
Reader XI デスクトップ 11.0.20 Windows および Macintosh 2 Windows
Macintosh

脆弱性に関する詳細

  • このアップデートは、コード実行の原因になりかねない、解放済みメモリ使用の脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3014、CVE-2017-3026、CVE-2017-3027、CVE-2017-3035、CVE-2017-3047、CVE-2017-3057)。
  • このアップデートは、コード実行の原因になりかねない、解放済みメモリ使用の脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3042、CVE-2017-3048、CVE-2017-3049、CVE-2017-3055)。
  • このアップデートは、コード実行の原因になりかねない、メモリ破損の脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3015、CVE-2017-3017、CVE-2017-3018、CVE-2017-3019、CVE-2017-3023、CVE-2017-
    3024、CVE-2017-3025、CVE-2017-3028、CVE-2017-3030、CVE-2017-3036、CVE-2017-3037、CVE-
    2017-3038、CVE-2017-3039、CVE-2017-3040、CVE-2017-3041、CVE-2017-3044、CVE-2017-3050,
    CVE-2017-3051、CVE-2017-3054、CVE-2017-3056、CVE-2017-3065)。
  • このアップデートは、コード実行の原因になりかねない、解放済みメモリ使用の脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3011、CVE-2017-3034)。
  • これらのアップデートは、メモリアドレスリークの原因になりかねない、メモリ破損の脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3020、CVE-2017-3021、CVE-2017-3022、CVE-2017-3029、CVE-2017-3031、CVE-
    2017-3032、CVE-2017-3033、CVE-2017-3043、CVE-2017-3045、CVE-2017-3046、CVE-2017-3052,
    CVE-2017-3053)。
  • これらのアップデートは、コード実行の原因になりかねない、リソース検索に使用するディレクトリ検索パスの脆弱性を解消します
    (CVE-2017-3012、CVE-2017-3013)。

謝辞

この問題を指摘し、ユーザーの保護にご協力いただいた以下の個人および組織の皆様に対し、
アドビより厚く御礼を申し上げます。

  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Nicolas Grgoire - Agarri 氏による協力(CVE-2017-3031)
  • ART&UESTC's Neklab の Weizhong Qian 氏、Fuhao Li 氏および Huinian Yang 氏(CVE-2017-3037)
  • iDefense Vulnerability Contributor Program (VCP)を介して指摘していただいた匿名者様(CVE-2017-3014、
    CVE-2017-3027)
  • riusksk 氏(CVE-2017-3039)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と riusksk 氏による協力(CVE-2017-3040)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Qihoo360 CodeSafe Team の LiuBenjin 氏による協力
    (CVE-2017-3055)
  • Nikolas Sotiriu 氏(CVE-2017-3013)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Keen Team による協力(CVE-2017-3056、CVE-2017-3057)
  • Toan Pham Van (@__suto)氏(CVE-2017-3041)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative の AbdulAziz Hariri 氏、Offensive
    Security の Steven Seeley (mr_me)氏と Trend Micro の Zero Day Initiative の協力(CVE-2017-3042)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative の AbdulAziz Hariri 氏(CVE-2017-3043)
  • AshFq Ansari - iDefense Vulnerability Contributor Program(VCP)を介した Project Srishti
    (CVE-2017-3038)
  • Offensive Security の Steven Seeley (mr_me)氏 (CVE-2017-3026、CVE-2017-3054)
  • Tencent Security Platform Department の kimyok 氏(CVE-2017-3017、CVE-2017-3018、CVE-2017-3024、CVE-2017-3025、CVE-2017-3065)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と kdot 氏による協力(CVE-2017-3019)
  • GRIMM (CVE-2017-3030)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Offensive Security の Steven Seeley (mr_me)氏による協力
    (CVE-2017-3047、CVE-2017-3049)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative および Tencent の Xuanwu LAB の Ke Liu 氏と Offensive Security の Steven Seeley (mr_me)氏による協力(CVE-2017-3047、CVE-2017-3050)
  • Tencent's Xuanwu LAB の Ke Liu 氏(CVE-2017-3012、CVE-2017-3015)。
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と soiax 氏による協力(CVE-2017-3022)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Sebastian Apelt (Siberas)による協力(CVE-2017-3034、CVE-
    2017-3035)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と Tencent's Xuanwu LAB の Ke Liu 氏による協力
    (CVE-2017-3020、CVE-2017-3021、CVE-2017-3023、CVE-2017-3028、CVE-2017-3036、CVE-2017-3048、
    CVE-2017-3051、CVE-2017-3052、CVE-2017-3053)
  • GeekPwn を介した Tencent PC Manager の Jun Mao 氏(CVE-2017-3011)
  • Trend Micro の Zero Day Initiative と STEALIEN の Giwan Go 氏による協力
    (CVE-2017-3029、CVE- 2017-3032、CVE-2017-3033、CVE-2017-3044、CVE-2017-3045、CVE-2017-3046)

更新履歴

2017 年 4 月 27 日: CVE-2017-3050 に対する謝辞を更新しました。本件は情報から誤って省略されたものです。

2017 年 5 月 11 日: CVE-2017-3040 に対する謝辞を更新しました。本件は情報から誤って省略されたものです。