カスタムワークフローデザイナーを使用して、カスタム「作成」ページをデザインします。
エンタープライズアカウントでは、有効になっていれば、すべてのユーザーがカスタムワークフローデザイナーを使用して、カスタム「作成」ページを作成できます。
カスタム「作成」ページには、署名の詳細、有効期限、個人的なメッセージといった簡単でカスタマイズされた作成テンプレートから、企業ポリシーに厳密に準拠した複数の署名が可能な複雑なハイブリッドワークフローまで、様々な種類があります。
- アカウント管理者は、アカウントグループ全体または特定グループのワークフローを作成できます。
- グループ管理者は、割り当てられたグループのワークフローを作成できます。
- 正しい権限のあるユーザーは、個人ワークフローを作成してグループと共有できます。
カスタムワークフローデザイナーには、次のようにしてアクセスします。
- 上部のナビゲーションバーの「ワークフロー」タブに移動します。
- 左側のメニューで「カスタムワークフロー」を選択すると、使用可能なワークフローが表示されます。
- 「ワークフローを作成」を選択して、新しいワークフローの作成を開始します。
新しいワークフローを開くと、ロゴの下に「ワークフローデザイナー」ヘッダーが表示されます。
ページの上には、次のような複数のインジケーターとコントロールが表示されています。
- ステータスインジケーター – ワークフローの現在の状態が表示されます。
- 下書き/非アクティブ - 「下書き」とラベル付けされています。
- アクティブ - 「アクティブ」とラベル付けされています。
- ワークフロー名 - ワークフローの名前を表示します(新規ワークフローなど)。
- ワークフローを複製 – 新しい名前でワークフローのコピーを作成します。
- ワークフローを削除 – ワークフローをアカウントから削除します。
- 閉じる – ワークフローを終了します。未保存の変更がある場合は、プロンプトが表示されます。
- 保存 – すべての変更を保存します。
- アクティベート/アクティベート解除 - ワークフローのステータスを切り替えます。
- アクティベート済み – ワークフローは「アクティブ」としてマークされ、割り当てられたユーザー、グループ、または組織で使用できます。
- アクティベート解除済み – ワークフローは「下書き」ステータスのままで、所有者または管理者のみがアクセスできます。
ワークフローを作成するには、次の詳細を設定する必要があります。
- ワークフロー情報 – ワークフローに名前を付け、送信者用のカスタム手順を追加し、権限を割り当てます。
- 契約情報 – カスタム「作成」ページでの契約書の詳細の表示方法をカスタマイズします。
- 受信者 – 署名者などの受信者タイプを追加して、署名順序を定義します。
- 電子メール – 署名プロセスの各段階でのさまざまな参加者の電子メール通知を指定します。
- 文書 - ワークフローに含める文書を選択します。
- 送信者入力フィールド – 送信者が契約書を送信する前に情報を入力するフィールドを追加します。入力は署名者および承認者に連絡する前に契約書に追加されます。
「ワークフローデザイナー」で設定された情報はすべて、カスタム「作成」ページを自動化して送信者の手動入力を削減するのに役立ちます。必須フィールドにはアスタリスク(*)が付いています。オプションフィールドは、カスタマイズすることも空白のままにすることもできます。
可能な限り多くの情報を事前入力し、送信プロセスを迅速かつ簡単にして、エラーの発生率を減らすことが目的です。
カスタムワークフローで定義された設定とプロパティは、グループまたはアカウントレベルの設定を上書きします。ワークフロー内の設定可能なすべての要素に適用されます。
たとえば、グループレベルの設定で文書の有効期限が 5 日間に設定されていても、ワークフローテンプレートで完成期限が 3 日間に設定されていれば、契約書の有効期限は 3 日間になります。
「ワークフローデザイナー」を開くと、「ワークフロー情報」パネルが表示されます。
「ワークフロー情報」ページで、次の詳細情報を入力します。
- ワークフロー名 - ワークフローの一意の名前を入力します。
- このワークフローを使用できるユーザー - ワークフローにアクセスして使用できるユーザーを指定します。
- 送信者への指示 – ワークフローを使用する送信者に対する画面上のガイダンスを追加します。
これらの設定では、メニューおよび UI でのワークフローの表示方法の定義、ワークフローの使用を許可する必要のあるユーザーまたはグループへのアクセス権の付与、必要に応じて送信者に明確に指示するためのオプションの追加を行えます。
ワークフロー名の定義
「ワークフロー名」は、Acrobat Sign インターフェイス内でワークフローテンプレートを特定するために使用されます。次の領域に表示されます。
- リストからワークフローを選択する場合。
- 「カスタムワークフロー」のリスト上。
- レポートおよびデータの書き出しで「ワークフロー」フィルターを使用する場合。
ワークフロー名は受信者には表示されないため、バージョン管理、サービスレベル、組織関連のその他の分類に使用できます。
このワークフローを使用できるユーザーの設定
「このワークフローを使用できるユーザー」設定では、ワークフローにアクセスして使用できるユーザーを指定します。使用できるオプションは次のとおりです。
自分のみ – ワークフローを使用できるのは作成者のみです。
- このオプションは、すべてのユーザーにカスタムワークフローのアクセス権が付与されている場合にのみ使用できます。
- 複数グループのユーザーが、ワークフローを割り当てるグループを選択できます。
選択したグループ – ドロップダウンリストから選択した特定グループにアクセス権を付与します。
- 複数グループのユーザーが、自分のグループのためのワークフローを作成できます。
- ワークフローは 1 グループに関連付けられているため、「作成」ページにグループセレクターは表示されません。
- ワークフローを複数グループで共有するには、最初にテストを完了してから、アクセスが必要なグループごとにワークフローを複製します。
- グループメンバーはワークフローを使用できます。カスタムワークフローのアクセス権がすべてのユーザーに付与されている場合、ユーザーはワークフローを複製して変更し、各自で使用できます。
- グループ管理者は、自分のグループ内で共有されているワークフローを編集できます。アカウント管理者は、すべてのグループ間で共有されるワークフローを編集できます。
組織内の任意のユーザー - Acrobat Sign アカウント内のすべてのユーザーがワークフローを使用できます。
- アカウントレベルのワークフローは、送信者が所属する任意のグループから送信できます。
- アカウント管理者は、組織レベルで共有されているワークフローをすべて編集できます。
ワークフローを共有する範囲の広さに基づいて適切な設定を選択します。
ワークフローピッカーでは、アクセス設定に基づいてワークフローが 3 つのフォルダーに整理されます。次のようなフォルダーがあります。
- 自分のみ – ユーザーが個人用に作成したワークフローを表示します。
- グループ – ユーザーの割り当て済みグループが使用できるワークフローです。 ユーザーが複数グループに所属している場合は、グループレベルで割り当てられたワークフローすべてが表示されます。
- 組織 - Acrobat Sign アカウントのすべてのユーザーがアクセスできるワークフローです。
ユーザーが特定のフォルダーにワークフローを持っていない場合、インターフェイスをクリーンで整然とした状態に保つためにフォルダーは表示されません。
カスタム「作成」ページで手順を入力
作成ページに組み込まれている指示の一部は、新しい複雑なプロセスに効果的な場合があります。
次の HTML タグと属性を使用して、指示の書式を設定できます。
- テキストの書式設定:<p>、<br>、<b>、<i>、<u>
- リスト:<ul> (番号なしリスト)、<ol> (番号付きリスト)、<li> (リスト項目)
- 画像:<img src="完全修飾パス">
- リンク:<a href="完全修飾パス">
画像またはリンクタグに src または href 属性がある場合は、明示的にパスを許可する必要があります。URL をカスタマーサポートチームに送信して、承認を受けてください。
指示は、カスタム「作成」ページの上部に表示されます。「詳細を表示/一部のみ表示」ボタンを使用すると、指示を展開したり折りたたんだりできます。
これらの指示は、カスタム「作成」ページにのみ表示され、受信者には表示されません。
カスタム「作成」ページの契約情報の定義
契約情報を設定する場合は、ワークフローの使用時に作成ページに入力する詳細情報を指定します。
契約書の詳細
- 契約書名 - 契約書の名前を入力します。「管理」ページと「署名してください/承認してください」電子メールの見出しに表示されます。
- メッセージ - 受信者へのメッセージを入力します。作成ページに表示されます。
CC(カーボンコピー)の設定
- CC – CC 受信者の電子メールアドレスを入力します。複数のアドレスはコンマ(,)またはセミコロン(;)で区切ります。
- 最小 – 許可される CC 電子メールアドレスの最小数を設定します。
- 最大 – 許可される CC 電子メールアドレスの最大数を設定します。
- 編集可能 - 有効にすると、送信者が作成ページで CC アドレスを編集できます。
受信者の言語
- この設定では、「作成」ページで言語セレクターが使用できるかを決定し、デフォルトの受信者言語を設定します。
- 「言語セレクターを表示しない」 - グループレベルで使用するデフォルトの受信者言語を設定します。
送信オプション
- ダウンロードされた PDF を開くためのパスワードを設定 - 送信者はダウンロードした PDF を開くためのパスワードを設定できます。
- 必須 – 有効にすると、送信者はパスワードの設定が必須になり、作成ページでこのオプションをオフにすることはできません。
- 契約書の完成期限 -作成ページで完成期限を設定するオプションを有効にします。
- 日間 – 受信者が署名を完了する必要があるデフォルトの日数を定義します。 この値は作成ページでいつでも編集できます。
- 送信前の文書のオーサリングを許可 – 送信者は「プレビューおよび署名フィールドを追加」オプションを使用して、オーサリング環境でフォームフィールドを変更できます。
- オーサリングをデフォルトで有効にする – 作成ページの「プレビューおよび署名フィールドを追加」を自動的に有効にします。
適切な設定を選択して、送信者の自由度を維持しながらも、送信プロセスを簡略化します。
フィールドラベルの編集
鉛筆アイコン が付いている一部のフィールドラベルは編集可能です。
- 鉛筆アイコンを選択してカスタムラベルを入力すると、ワークフローの使用時に作成ページに表示されます。
- そのため、使い慣れた内部用語に合わせてフィールド名を変更できます。
- カスタムラベルには 500 文字の制限があります。必要に応じて、指示を簡潔に入力してください。
- 元のラベルに戻すには、元に戻すアイコン
を選択します。
例えば、契約書名は契約名に変更できます。
左側のパネルで「受信者」を選択して、「受信者のルーティング」セクションにアクセスします。
「受信者のルーティング」セクションでは、必要に応じて、受信者とルーティング順序を指定できます。シリアルルーティング、並列ルーティング、ハイブリッドルーティング、ネストハイブリッドルーティングなど、非常に複雑なワークフローを構築できます。 受信者のルーティングで利用できる機能は次のとおりです。
- 既存の受信者の前後に別の受信者を追加するには:
- 追加アイコン
を選択します。
- 使用する役割を選択します(アカウントに対して有効になっているすべての役割が使用可能になります)。
- 追加アイコン
- 並列分岐を指定するには、受信者の上にある追加アイコンを選択して、「並列ブランチ」を選択します。
- 受信者を削除するには、受信者の吹き出しにマウスポインターを置いて、削除アイコン
を選択します。
- 受信者をカスタマイズするには、受信者の吹き出しにマウスポインターを置いて、編集アイコン
を選択します。
受信者を編集する際には、以下を設定できます。
- 受信者ラベル - 受信者のラベルを編集します。例えば、デフォルトの「受信者」というラベルを「購入者」に変更できます。
- 受信者のラベルは、ワークフロー内で一意である必要があります。
- 受信者 - 受信者のデフォルト電子メールアドレスを入力します。
- 受信者グループを追加 – このボタンを選択して、使用可能な受信者グループのリストから再利用可能な受信者グループを追加します。
- 受信者グループとしてマーク – これをオンにすると、標準の受信者電子メールレコードではなく、「受信者」フィールドに表示される電子メールアドレスから、受信者グループが作成されます。受信者グループは、空のままにすることも、「電子メール」フィールド(カンマ区切り)から 1 つ以上の電子メールアドレスを入力することもできます。
- この受信者は送信者 - チェックを入れると、送信者が受信者として挿入されます。
- 必須 - 受信者による署名が必要な場合、このオプションを有効にします。
- 編集可能 - このオプションを有効にすると、送信者は、「送信」ページでこの受信者の電子メールアドレスを編集できるようになります。
- プライベートメッセージを追加 - このオプションを選択すると、受信者にプライベートメッセージを提供できます。プライベートメッセージは、グローバルメッセージに加えて、受信者の電子メールと電子サインページに挿入されます。
- 受信者 CC - 受信者と同時に契約書について通知される CC する関係者を 1 人以上含めます。この CC は、個々の受信者にのみリンクされます。
- 役割 - 受信者の役割(署名者、承認者、フォーム入力者など)を更新します。
- 認証 - 署名者に必要な ID 確認の種類を選択します。 有効になっているオプションのみが表示されます。
- 単一要素認証:なし(メール)、Acrobat Sign、電子メール OTP。
- 2 要素認証:電話、KBA、パスワード、Government ID。
すべての受信者設定を必ず保存するようにしてください。
次の例は、受信者情報とルーティングの例です。署名者(署名者および共同署名者)と社内受信者(営業担当者および取引先承認者)の両方のラベルをカスタマイズしています。
左側のパネルで「電子メール」を選択して、「電子メール」セクションに進みます。
「電子メール」セクションでは、特定のイベントに基づいて、署名および承認プロセス時に送信される通知を管理できます。
例えば、契約書が取り消されると受信者および CC の宛先に通知が送信されるように設定できます。
左側のパネルで「文書」を選択して、「文書」セクションに進みます。
「文書」セクションでは、ワークフローに文書を添付および管理する方法を定義できます。
- 文書のタイトル - 文書のタイトルを入力します。このタイトルは、作成ページの「文書」セクションに表示されます。
- ファイル - 「ファイルを追加」アイコンを選択して、Acrobat Sign テンプレートライブラリから文書を添付します。ワークフローを使用すると、文書が自動的に添付されます。
- ファイルが選択されていない場合は、契約書を送信する際に送信者が文書をアップロードする必要があります。
- 文書に、「必須」というマークが付いている場合は、ワークフローが開始されると必ず添付されます。
- ファイルを削除 – 添付ファイルを削除するには、ファイル名の横にある (X) アイコンを選択します。
- 文書名 – 送信者が文書を識別できるように意味が分かる名前を入力します。デフォルトの名前はアップロードされたファイルに基づいていますが、編集することができます。
- 必須 – 文書を契約書に添付する必要があるかどうかを指定します。
- 文書を追加 – 「文書を追加」を選択すると、追加のファイルが添付されます。各文書のタイトルは一意にする必要があります。
- 行を削除 – 文書を削除するには、対応する行の (X) アイコンを選択します。
Acrobat Sign ライブラリテンプレートをワークフローに添付する場合にアクセスできるのは、次の条件を満たすテンプレートのみです。
- 送信者が個人的に所有しているテンプレート。
- ワークフローと同じグループに割り当てられているテンプレート。
- すべてのグループが継承する組織に割り当てられている(アカウントレベルの)テンプレート。
この制限はワークフローがグループと 1 対 1 の関係を持っているため発生します。つまり、ワークフローは 1 度に 1 つのグループに関連付けられます。
これは、複数グループに所属するユーザーのテンプレートライブラリとは異なります(1 対多)。この場合、ユーザーは所属するすべてのグループに関連付けられているすべてのテンプレートを表示できます。ただしこの場合も、ワークフローの範囲は制限され、割り当てられたグループに関連するテンプレートのみが表示されます。
以下に、「文書」セクションの設定例を示します。
左側のパネルで「送信者入力フィールド」を選択して、「送信者入力フィールド」セクションに進みます。
入力フィールドは、ワークフローで事前定義されているか、送信者がアップロードしたか、いずれかの添付文書のフォームフィールドにマッピングされます。
送信者はこれらのフィールドを使用し、契約書を受信者に送信する前に情報を事前に入力できます。
「送信者入力フィールド」パネルで、送信者の確認と入力が必要なフィールドごとに「フィールドを追加」を選択します。
追加された各行に次の設定を行います。
- 表示名 - フィールドのタイトルを入力します。送信者の参照として、作成ページに表示されます。
- フォームフィールド名 – 添付されたライブラリ文書に表示されるフィールド名を入力します。名前は、文書のフォームフィールドと完全に一致させる必要があります。
- デフォルト値 -(任意)フィールドのデフォルト値を入力します。
- 必須 – 契約書を送信する前に入力が必須なフィールドには、このオプションを有効にします。
- 編集可能 – 送信者がデフォルト値を変更できるようにするには、このオプションを有効にします。
- 行を削除 – 行を削除するには、(X)アイコンを選択します。
以下に、「送信者入力フィールド」の例を示します。
ワークフローをデプロイする準備が整ったら、「アクティベート」を選択して使用できるようにします。
テスト中に、このワークフローを使用できるユーザーを「自分のみ」に設定して、すべての設定が意図したとおりに動作するようにします。
ワークフローの設定が正しいことを確認したら、「このワークフローを使用できるユーザー」を適切な本番設定にして、変更を「保存」します。