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透明部分の分割・統合(Acrobat Pro)

  1. Acrobat ユーザーガイド
  2. Acrobat の概要
    1. デスクトップ、モバイル、web から Acrobat にアクセス
    2. 新しい Acrobat エクスペリエンスについて
    3. Acrobat の新機能
    4. ショートカットキー
    5. システム要件
  3. ワークスペース
    1. ワークスペースの基本
    2. PDF を開いて表示
      1. PDF を開く
      2. PDF ページのナビゲーション
      3. PDF の環境設定の表示
      4. PDF の表示の調整
      5. PDF のサムネールプレビューを有効にする
      6. PDF をブラウザーで表示
    3. オンラインアカウントで操作
      1. Box からファイルにアクセス
      2. Dropbox からファイルにアクセス
      3. OneDrive からファイルにアクセス
      4. SharePoint からファイルにアクセス
      5. Google ドライブからファイルにアクセス
    4. Acrobat および macOS
    5. Acrobat 通知
    6. PDF のグリッド、ガイド、ものさし
    7. PDF での日中韓言語、キリル文字および右から左に表記されるテキスト
  4. PDF の作成
    1. PDF 作成の概要
    2. Acrobat での PDF の作成
    3. PDFMaker による PDF の作成
    4. Adobe PDF プリンターの使用
    5. Web ページを PDF に変換
    6. Acrobat Distiller による PDF の作成
    7. Adobe PDF 変換設定
    8. PDF のフォント
  5. PDF の編集
    1. PDF のテキストの編集
    2. PDF の画像またはオブジェクトの編集
    3. PDF ページの回転、移動、削除およびページ番号の付け直し
    4. スキャンされた PDF の編集
    5. モバイルデバイスのカメラで撮影した文書内の写真の補正
    6. PDF の最適化
    7. PDF のプロパティとメタデータ
    8. PDF 内のリンクと添付ファイル
    9. PDF レイヤー
    10. PDF のサムネール画像としおり
    11. Web ページから変換された PDF
    12. プレゼンテーション用の PDF の設定
    13. PDF のアーティクル
    14. 地図情報 PDF
    15. PDF へのアクションおよびスクリプトの適用
    16. テキスト追加時にデフォルトのフォントを変更
    17. PDF からページを削除
  6. スキャンと OCR
    1. 文書をスキャンして PDF に変換
    2. 文書の写真を補正
    3. Acrobat を使用してスキャンする際のスキャナーの問題のトラブルシューティング
  7. フォーム
    1. PDF フォームの基本
    2. Acrobat で新規フォームを作成
    3. PDF フォームの作成と配布
    4. PDF フォームに入力
    5. PDF フォームフィールドのプロパティ
    6. PDF フォームの入力と署名
    7. PDF フォームでの操作ボタンの設定
    8. インタラクティブな PDF Web フォームの公開
    9. PDF フォームフィールドの基本
    10. PDF バーコードフォームフィールド
    11. PDF フォームデータの収集と管理
    12. フォームトラッカーについて
    13. PDF フォームヘルプ
    14. 電子メールまたは内部サーバーを使用して PDF フォームを受信者に送信する
  8. ファイルの結合
    1. 単一 PDF へのファイルの結合
    2. PDF ページの回転、移動、削除およびページ番号の付け直し
    3. PDF へのヘッダー、フッターおよび通し番号の追加
    4. PDF ページのトリミング
    5. PDF への透かしの追加
    6. PDF への背景の追加
    7. PDF ポートフォリオ内のコンポーネントファイルでの作業
    8. PDF ポートフォリオの公開と共有
    9. PDF ポートフォリオの概要
    10. PDF ポートフォリオの作成およびカスタマイズ
  9. 共有、レビュー、およびコメント
    1. オンラインでの PDF の共有とトラック
    2. 校正箇所の指示
    3. PDF レビューの準備
    4. PDF レビューの開始
    5. SharePoint または Office 365 サイトでの共有レビューのホスト
    6. PDF レビューへの参加
    7. PDF への注釈の追加
    8. PDF へのスタンプの追加
    9. 承認プロセス
    10. 注釈の管理 | 表示、返信、印刷
    11. 注釈の取り込みと書き出し
    12. PDF レビューのトラックと管理
  10. PDF の保存と書き出し
    1. PDF の保存
    2. PDF を Word に変換
    3. PDF を PPTX に変換
    4. PDF を XLSX または XML に変換
    5. PDF を JPG に変換
    6. PDF を PNG に変換
    7. 他のファイル形式への PDF の変換または書き出し
    8. PDF 書き出し時のファイル形式オプション
    9. PDF コンテンツの再使用
  11. セキュリティ
    1. PDF の拡張セキュリティ設定
    2. パスワードによる PDF の保護
    3. デジタル ID の管理
    4. 証明書による PDF の保護
    5. 保護された PDF を開く
    6. PDF 内の機密情報の削除
    7. PDF のセキュリティポリシーの設定
    8. PDF のセキュリティ方法の選択
    9. PDF を開くときのセキュリティ警告
    10. Adobe Experience Manager による PDF の保護
    11. PDF の保護ビュー機能
    12. Acrobat と PDF のセキュリティの概要
    13. セキュリティリスクとしての PDF の JavaScript
    14. セキュリティリスクとしての添付ファイル
    15. PDF のリンクの許可またはブロック
  12. 電子サイン
    1. PDF 文書への署名
    2. モバイルデバイスでキャプチャした署名をあらゆるデバイスで使用
    3. 電子サイン用に文書を送信
    4. Web フォームを作成
    5. 一括の電子サイン依頼
    6. オンラインで支払いを受け取る
    7. アカウントのブランディング
    8. 証明書の署名について
    9. 証明書ベースの署名
    10. デジタル署名の検証
    11. Adobe Approved Trust List
    12. 信頼済み証明書の管理
  13. 印刷中
    1. 基本の PDF 印刷処理
    2. 小冊子と PDF ポートフォリオの印刷
    3. PDF 印刷の詳細設定
    4. PDF に印刷
    5. PDF のカラー印刷(Acrobat Pro)
    6. カスタムサイズでの PDF の印刷
  14. アクセシビリティ、タグ、および折り返し
    1. アクセシビリティ対応の PDF の作成および検証
    2. PDF のアクセシビリティ機能
    3. PDF の読み上げ順序ツール
    4. 折り返しおよびアクセシビリティ機能を使用した PDF の読み上げ
    5. コンテンツパネルとタグパネルでの文書構造の編集
    6. アクセシブルな PDF の作成
    7. クラウドベースの自動タグ付け
  15. 検索とインデックスの作成
    1. PDF のインデックスの作成
    2. PDF ファイルの検索
  16. マルチメディアと 3D モデル
    1. PDF にオーディオ、ビデオおよびインタラクティブオブジェクトを追加
    2. PDF への 3D モデルの追加(Acrobat Pro)
    3. PDF での 3D モデルの表示
    4. 3D モデルのインタラクティブな操作方法
    5. PDF での 3D オブジェクトの測定
    6. PDF での 3D ビューの設定
    7. PDF 内の 3D コンテンツの有効化
    8. PDF へのマルチメディアの追加
    9. PDF での 3D デザインへの注釈の追加
    10. PDF でのビデオ、オーディオ、マルチメディアの再生
    11. ビデオへの注釈の追加
  17. 印刷工程ツール(Acrobat Pro)
    1. 印刷工程ツールの概要
    2. トンボとヘアライン
    3. 出力のプレビュー
    4. 透明の分割・統合
    5. カラー変換とインキの管理
    6. トラップ
  18. プリフライト(Acrobat Pro)
    1. PDF/X、PDF/A、PDF/E 準拠ファイル
    2. プリフライトプロファイル
    3. プリフライトの詳細な検査
    4. プリフライトレポート
    5. プリフライト結果、オブジェクトおよびリソースの表示
    6. PDF の出力インテント
    7. プリフライトツールでの問題のある領域の修正
    8. ドロップレットまたはプリフライトアクションによる文書の分析の自動化
    9. プリフライトツールを使用した文書の分析
    10. プリフライトツールでの追加のチェック
    11. プリフライトライブラリ
    12. プリフライト変数
  19. カラーマネジメント
    1. 一貫した色の保持
    2. カラー設定
    3. 文書のカラーマネジメント
    4. カラープロファイルでの作業
    5. カラーマネジメントの解説

はじめる前に

アドビは、より直感的で新しい製品エクスペリエンスの提供を開始します。表示された画面が製品インターフェイスと一致していない場合は、現在の機能のヘルプを選択してください。

新しい機能では、ツールが画面の左側に表示されます。

分割・統合について

文書やアートワークに透明部分が含まれていると、出力するには、通常は分割・統合と呼ばれる処理が必要です。分割・統合によって、透明なアートワークはベクトル領域とラスタライズ領域に分割されます。アートワークが複雑になるにつれて(画像の混合、ベクトル、文字、特色、オーバープリントなど)、統合による結果も複雑になります。

プリントする場合や、透明をサポートしない形式に保存または書き出しする場合、分割・統合が必要となることがあります。PDF ファイルを作成するときに分割・統合をしないで透明部分を保持するには、ファイルを Adobe PDF 1.4(Acrobat 5.0)以降で保存します。

分割・統合設定を指定し、それを透明の分割・統合プリセットとして保存、適用できます。透明なオブジェクトは、選択した分割・統合プリセットに従って分割・統合されます。

注意:

ファイルの保存後に、透明効果の統合を取り消すことはできません。

重なっているアート
重なっているアートは、統合するときに分割されます。

注意:

透明出力の問題について詳しくは、_jpアドビ システムズ社の web サイトの Adobe Solutions Network(ASN)のプリントサービスプロバイダーの項(英語のみ)を参照してください。

分割・統合プレビューダイアログボックスについて

分割・統合プレビューのオプションを使用して、透明な領域とオブジェクト、および透明部分の統合の影響を受ける領域とオブジェクトをハイライト表示します。透明なコンテンツは赤くハイライト表示され、その他のアートワークはグレースケールで表示されます。

この情報を使用して、分割・統合オプションを調整してから設定内容を適用し、分割・統合プリセットとして保存します。これらのプリセットは他のダイアログボックスから適用できます。例えば、PDF の最適化その他の形式で保存最適化された PDF)、印刷の詳細設定ダイアログボックス、PostScript 設定ダイアログボックス(ファイル/書き出し形式)など。

分割・統合プレビューダイアログボックス
分割・統合プレビューダイアログボックスでは、プレビュー設定および統合の設定を使用した現在の PDF ページのプレビューが表示されます。

分割・統合プレビューダイアログボックスの表示

  1. すべてのツール印刷工程を使用分割・統合プレビューを選択します。

アートワークの分割・統合される領域のプレビュー

分割・統合プレビューのオプションを使用して、分割・統合の影響を受ける領域をハイライト表示します。この色分けされた情報を使用すると、分割・統合オプションを調整できます。

注意:

分割・統合プレビューは、特色、オーバープリントおよび描画モードの正確なプレビューを行うためのものではありません。これらの目的には、「オーバープリントプレビュー」モードを使用します。

  1. 分割・統合プレビューパネル(またはダイアログボックス)を表示するには:
    • Illustrator では、ウィンドウ分割・統合プレビューを選択します。

    • Acrobat の場合は、すべてのツール印刷工程分割・統合プレビューを選択します。

    • InDesign では、ウィンドウ出力分割・統合プレビューを選択します。

  2. ハイライトメニューから、ハイライトするエリアの種類を選択します。これらのオプションが使用可能かどうかは、アートワークの内容によって異なります。
  3. 使用する分割・統合設定を選択します:プリセットを選択するか、使用可能な場合は特定のオプションを設定します。
    注意:

    (Illustrator)分割・統合設定が表示されていない場合は、パネルメニューから「オプションを表示」を選択して表示します。

  4. アートワークに透明オブジェクトと相互に作用するオーバープリントオブジェクトが含まれる場合は、Illustrator では、オーバープリントメニューからオプションを選択します。オーバープリントは保持、シミュレート、または破棄することができます。Acrobat では、「オーバープリントを保持」を選択して、透明なアートワークのカラーと背景色をブレンドして、オーバープリントの効果を作成します。
  5. いつでも「更新」をクリックすると、設定に基づいて更新されたプレビューバージョンを表示できます。アートワークが複雑な場合、プレビュー画像が表示されるまでにしばらく時間がかかることがあります。InDesign では、「自動ハイライト更新」も選択できます。
    注意:

    Illustrator および Acrobat の場合、プレビューを拡大するには、プレビュー領域をクリックします。ズームアウトするには、プレビュー領域で Alt キーを押しながらクリックするか、または Option キーを押しながらクリックします。プレビューを縮小するには、スペースバーを押しながらプレビュー領域をドラッグします。

透明部分の分割・統合オプション

Illustrator、InDesign または Acrobat で透明の分割・統合プリセットを作成、編集またはプレビューする場合、透明の分割・統合オプションを設定できます。

ハイライト表示(プレビュー)オプション

なし(カラープレビュー)

プレビューを無効にします。

ラスタライズされた複雑な領域

パフォーマンス上の理由によってラスタライズされる部分(ラスタライズ/ベクトルスライダーで指定)をハイライト表示します。ハイライト表示される領域の境界線に、カラーステッチの発生する確率が高いことに注意してください(プリンタードライバーの設定とラスタライズ解像度によって異なります)。カラーステッチの問題を最小限に抑えるには、「複雑な領域をクリップ」を選択します。

透明オブジェクト

部分的に不透明なオブジェクト(アルファチャンネルのある画像など)や、描画モードのオブジェクト、不透明マスクのあるオブジェクトなど、透明部分となるオブジェクトをハイライト表示します。さらに、スタイルと効果に透明部分が含まれることがあるので注意してください。オーバープリントのあるオブジェクトが透明部分と重なり合う場合や、オーバープリントを分割・統合する必要がある場合は、オーバープリントのあるオブジェクトは透明部分の一部として処理されることがあります。

影響を受けるすべてのオブジェクト

透明なオブジェクトおよび透明なオブジェクトと重なり合うオブジェクトなど、透明部分の影響を受けるすべてのオブジェクトをハイライト表示します。ハイライト表示されたオブジェクトは、線やパターンが拡張されたり、一部分がラスタライズされたりするなど、分割・統合処理の影響を受けます。

影響されるリンク EPS ファイル(Illustrator のみ)

透明部分の影響を受けるリンクされた EPS ファイルがすべてハイライト表示されます。

変更済みグラフィック(InDesign のみ)

透明または透明効果が適用されているすべての配置されたコンテンツをハイライト表示します。このオプションは、印刷・出力会社が印刷を適切に行うためグラフィックを参照するときに便利です。

拡張されるパターン(Illustrator および Acrobat)

拡張されるパターンに透明部分がある場合、拡張されるパターンをすべてハイライト表示します。

アウトライン化される線

アウトライン化される線に透明部分がある場合、または「すべての線をアウトラインに変換」が選択されている場合、アウトライン化される線をすべてハイライト表示します。

アウトライン化されるテキスト(Illustrator および InDesign)

アウトライン化されるテキストに透明部分がある場合、または「すべてのテキストをアウトラインに変換」が選択されている場合、アウトライン化されるすべてのテキストをハイライト表示します。

注意:

最終出力では、アウトライン化された線とテキスト、特に非常に細い線と非常に小さいテキストは、元の線やテキストと若干異なって出力される場合があります。ただし、分割・統合のプレビューでは、このようなオブジェクトのアピアランスはハイライト表示されません。

ラスタライズされるテキストと線(InDesign のみ)

分割・統合の結果として塗りがラスタライズされたテキストと線をハイライト表示します。

ラスタライズされるすべての領域(Illustrator および InDesign)

PostScript で表現する方法がほかにない場合、またはラスタライズ/ベクトルスライダーで指定されたしきい値よりも複雑である場合、ラスタライズされるオブジェクトやその重なり部分をハイライト表示します。例えば、2 つの透明グラデーションが交差する部分は、ラスタライズとベクトルのバランスの値が 100 であっても、常にラスタライズされます。「ラスタライズされるすべての領域」オプションで、透明部分のあるラスタライズグラフィック(Photoshop ファイルなど)と、ドロップシャドウ、ぼかしなどのラスタライズ効果を表示することもできます。このオプションの処理には、他のオプションよりも長く時間がかかることに注意してください。

透明の分割・統合プリセットオプション

名前/プリセット

プリセットの名前を指定します。ダイアログボックスによっては、名前テキストボックスに入力するか、デフォルトの名前をそのまま使用できます。既存の設定の名前を入力すると、その設定を編集できます。ただし、デフォルトは編集できません。

ラスタライズとベクトルのバランス

保存するベクトル情報の量を指定します。高い値に設定すると、より多くのベクトルオブジェクトが保存され、低い値に設定すると、より多くのベクトルオブジェクトがラスタライズされます。中間の値に設定すると、ベクトル形式の簡単な部分が保存され、複雑な部分がラスタライズされます。すべてのアートワークをラスタライズして表示するには、最も低い値の設定を選択します。

注意:

実際にラスタライズされる割合は、ページの複雑さと重なったオブジェクトの種類によって変化します。

ラインアートとテキストの解像度

画像、ベクトルアートワーク、テキスト、グラデーションなどのすべてのオブジェクトを、指定した解像度にラスタライズします。Acrobat と InDesign では、ラインアートに対して最大で 9600 ppi(ピクセル/インチ)、グラデーションメッシュに対して最大で 1200 ppi の解像度を設定できます。Illustrator では、ラインアートとグラデーションメッシュの両方に対して最大で 9600 ppi の解像度を設定できます。解像度は、分割・統合されるオブジェクトの精密さに影響します。「ラインアートとテキストの解像度」は、特に serif フォントやポイント数の小さいフォントを高品質にラスタライズするので、通常は 600 ~ 1200 に設定します。

グラデーションとメッシュの解像度

分割・統合処理によってラスタライズされるグラデーションオブジェクトと Illustrator のメッシュオブジェクトの解像度を 72 ~ 2400 ppi で指定します。解像度は、分割・統合されるオブジェクトの精密さに影響します。グラデーションとメッシュの解像度は、一般的に 150 ~ 300 ppi の間に設定します。解像度をより高く設定しても、印刷時間とファイルサイズが増えるばかりで、グラデーション、ドロップシャドウ、境界のぼかしの品質は必ずしも上がるわけではありません。

すべてのテキストをアウトラインに変換

すべてのテキストオブジェクト(文字、文字領域、テキストパス)をグラフィックス化し、透明を使用したページにあるすべての字形情報を破棄します。このオプションを選択すると、分割・統合処理によるテキストへの影響が抑制されます。このオプションを有効にすると、Acrobat で表示したり、低解像度のデスクトッププリンターで印刷した場合、小さなフォントが多少太く出力されるので注意してください。高解像度のプリンターやイメージセッタで印刷された文字の品質は影響を受けません。

すべての線をアウトラインに変換

透明を使用したページにあるすべての線を単一に塗られたパスに変換します。このオプションを選択すると、分割・統合処理による線幅への影響が抑制されます。このオプションを有効にすると、細い線が多少太く表示され、分割・統合のパフォーマンスが低下する場合があることに注意してください。

複雑な領域をクリップ

アートワーク内のベクトル部分とラスタライズ部分の境界線が、オブジェクトのパスに重なるように処理されます。このオプションを選択すると、ベクトルオブジェクトの一部のみがラスタライズされる場合に、カラーステッチ(ベクトルオブジェクトとラスタライズオブジェクトの移行部分が目立ってぎざぎざに表示される現象)の発生が軽減されます。ただし、このオプションを選択すると、プリンターが処理できない複雑すぎるパスになる可能性があります。

 

注意:

一部のプリンタードライバーでは、ラスターアートとベクターアートとで異なる処理をする可能性があり、カラーステッチが発生することがあります。プリンタードライバー独自のカラーマネジメント設定を無効にすることによって、カラーステッチの問題を最小限にできる場合があります。これらの設定はプリンターによって異なりますので、詳細はプリンターのドキュメントを参照してください。

Acrobat のステッチ機能
ラスタライズとベクトルの重なり部分を繋ぐステッチ

(Illustrator のみ)「アルファ透明部分を保持」を選択(オブジェクトメニューにある透明部分を統合・分割ダイアログボックスのみ)

分割・統合されたオブジェクト全体の不透明度が保持されます。「アルファ透明部分を保持」オプションを選択すると、透明な背景を使用してオブジェクトをラスタライズした場合と同様に、描画モードとオーバープリントは失われますが、これらのアピアランスはアルファ透明のレベルと共に処理後のアートワーク内に保持されます。「アルファ透明部分を保持」オプションは、SWF または SVG を書き出す場合に便利です。これらの形式はいずれも、アルファ透明をサポートしています。

(Illustrator のみ)「オーバープリントと特色を保持」を選択(オブジェクトメニューにある透明部分を分割・統合ダイアログボックスのみ)

通常、特色が保持されます。また、透明部分以外のオブジェクトのオーバープリントも保持されます。このオプションは、特色とオーバープリントのあるオブジェクトを含むドキュメントを色分解する場合に選択します。DTP アプリケーションで使用するためにファイルを保存する場合には、このオプションの選択を解除します。このオプションが選択されていると、透明部分と相互作用するオーバープリントの領域が分割・統合処理され、その他の領域のオーバープリントは保持されます。ファイルが DTP アプリケーションから出力された場合、その結果は予測できません。

オーバープリントを保持(Acrobat のみ)

透明なオブジェクトのカラーと背景色をブレンドして、オーバープリントの効果を作成します。

透明の分割・統合プリセットについて

透明部分を含むドキュメントをプリントしたり書き出したりすることが多い場合は、透明の分割・統合プリセットを保存することにより、分割・統合処理を自動化できます。分割・統合プリセットを保存したら、その設定を印刷出力や PDF 1.3(Acrobat 4.0)、EPS および PostScript 形式への保存または書き出しに適用できます。また、Illustrator では、ファイルを Illustrator の以前のバージョンに保存するときやクリップボードにコピーするときにも、その設定を適用できます。さらに、Acrobat では、PDF を最適化するとき同じようにその設定を適用できます。

また、透明をサポートしない形式に書き出す場合に、分割・統合の処理の方法を設定できます。

分割・統合プリセットは、印刷またはプリントダイアログボックスの「詳細設定」(Illustrator)または「詳細」(InDesign)パネル、または最初の書き出しまたは別名で保存ダイアログボックスの後に表示される各形式に固有のダイアログボックスで選択できます。独自の分割・統合プリセットを作成するか、またはアプリケーションに付属している初期設定オプションからプリセットを選択します。次に示す初期設定プリセットの設定は、ドキュメントの用途に応じて、透明部分のラスタライズに適した解像度と、それに見合った分割・統合処理の品質と速度が設定されるように設計されています。

高解像度

最終的な商業印刷での出力や、色分解校正のような高品質の校正刷りに使用します。

標準解像度

デスクトップ校正やオンデマンドドキュメントを PostScript カラープリンターで印刷する場合に使用します。

低解像度

モノクロのデスクトッププリンターで校正刷りをすばやく印刷したり、Web 出版や SVG に書き出すドキュメントに使用します。

分割・統合プリセットの作成

透明の分割・統合プリセットは個別のファイルに保存することができます。個別のファイルを使用することにより、簡単に設定をバックアップしたり、印刷会社やクライアントなどのワークグループのメンバーが設定を使用したりできます。カスタム分割・統合プリセットを作成すると、PDF の最適化で編集できます。

分割・統合プリセットは、プリンター設定ファイルと同じ次の場所に保存されます。

(Windows)

¥ユーザー¥[現在のユーザー]¥AppData¥Roaming¥Adobe¥Acrobat¥10.0¥Preferences

(macOS)

ユーザ/[current user]/ライブラリ/Preferences/Adobe/Acrobat/10.0

注意:

Acrobat で作成した分割・統合プリセットは、他のアドビアプリケーションで作成したプリセットとは別のファイル形式になるので、アプリケーション間でプリセットを共有することはできません。

  1. すべてのツール印刷工程を使用分割・統合プレビューを選択します。

  2. 既存のプリセットを基にプリセットを作成するには、プリセットメニューから既存のプリセットを選択します。
  3. 分割・統合オプションを設定します
  4. 必要に応じて「リセット」を選択し、デフォルトの設定に戻します。

  5. 保存」を選択します。

  6. 名前を入力して、「OK」を選択します。

注意:

カスタムプリセットを削除するには、プリセットメニューからカスタムプリセットを選択し、「削除」をクリックします。「低解像度」、「標準解像度」、「高解像度」は組み込みプリセットで、削除できません。

分割・統合プリセットの適用

  1. 次のいずれかの操作をおこないます。
    • 分割・統合プレビューダイアログボックスで、メニューからプリセットを選択し、ページ範囲を指定して、「適用」を選択します。

    • PDF の最適化で、左側にある「透明」を選択し、一覧からプリセットを選択します。

    • 印刷の詳細設定ダイアログボックスで、左側にある出力パネルを選択し、透明の分割・統合プリセットメニューからプリセットを選択します。

    • ハンバンガーメニュー(Windows)またはファイルメニュー(macOS)/書き出し形式カプセル化された PostScript または PostScript を選択し、「設定」を選択します。出力パネルで、透明の分割・統合プリセットメニューからプリセットを選択します。

PDF の最適化での分割・統合プリセットの編集

カスタムプリセットのみを変更できます。

  1. ハンバーガーメニュー(Windows)またはファイルメニュー(macOS)/その他の形式で保存最適化された PDF を選択します。

  2. 左側にある「透明」を選択します。

  3. 編集するカスタムプリセットをダブルクリックし、設定を変更して、「OK」を選択します。

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クリエイターの祭典

2025 年 2 月 13 日
東京ビッグサイト