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コンポーネントへの複数ステートの追加

  1. Adobe XD ユーザーガイド
  2. はじめに
    1. Adobe XD の新機能
    2. よくある質問
    3. Adobe XD でのデザイン、プロトタイプ、共有
    4. カラーマネジメント
    5. 必要システム構成
      1. ハードウェアとソフトウェアの要件
      2. Adobe XD、Big Sur、Apple Silicon | macOS 11
    6. ワークスペースの基本
    7. Adobe XD でのアプリ言語の変更
    8. UI デザインキットへのアクセス
    9. Adobe XD のアクセシビリティ
    10. ショートカットキー
    11. ヒントとテクニック
  3. デザイン
    1. アートボード、ガイド、レイヤー
      1. アートボードの基本を学ぶ
      2. グリッドとガイドを使う
      3. スクロール可能なアートボードの作成
      4. レイヤーの操作
      5. スクロールグループを作成する
    2. シェイプ、オブジェクト、パス
      1. オブジェクトの選択、サイズ変更および回転
      2. オブジェクトの移動、分散および整列
      3. オブジェクトのグループ化、ロック、複製、コピー、および反転
      4. オブジェクトのストローク、塗り、ドロップシャドウの設定
      5. 繰り返しオブジェクトの作成
      6. 3D 変形を使って透視図を作成
      7. ブール演算を使用したオブジェクトの編集
    3. テキストとフォント
      1. 描画ツールとテキストツールの操作
      2. Adobe XD のフォント
    4. コンポーネントとステート
      1. コンポーネントによる作業
      2. 入れ子になったコンポーネントの操作
      3. コンポーネントへの複数ステートの追加
    5. マスキングと効果
      1. シェイプでマスクを作成
      2. ぼかし効果の操作
      3. グラデーションの作成と修正
      4. ブレンド効果の適用
    6. レイアウト
      1. レスポンシブサイズ変更とレイアウトの制約
      2. コンポーネントとグループへの固定パディングの設定
      3. スタックを使用して動的なデザインを作成する
    7. ビデオと Lottie アニメーション
      1. ビデオを操作
      2. ビデオを使用したプロトタイプの作成
      3. Lottie アニメーションを操作
  4. プロトタイプ
    1. インタラクティブプロトタイプを作成
    2. プロトタイプのアニメーション化
    3. 自動アニメーションでサポートされているオブジェクトプロパティ
    4. キーボードとゲームパッドでプロトタイプを作成
    5. 音声コマンドや音声再生を使用したプロトタイプの作成
    6. タイマートランジションの作成
    7. オーバーレイの追加
    8. 音声機能付きプロトタイプのデザイン
    9. アンカーリンクを作成
    10. ハイパーリンクの作成
    11. デザインとプロトタイプのプレビュー
  5. 共有、書き出し、およびレビュー
    1. 選択したアートボードの共有
    2. デザインおよびプロトタイプの共有
    3. リンクのアクセス権限を設定
    4. プロトタイプを操作
    5. プロトタイプのレビュー
    6. デザインスペックの使用方法
    7. デザインスペックの共有
    8. デザインスペックを確認する
    9. デザインスペックのナビゲート
    10. デザインスペックのレビューとコメント
    11. アセットの書き出し
    12. デザインスペックからのデザイン素材の書き出しとダウンロード
    13. エンタープライズ版のグループ共有
    14. XD アセットのバックアップまたは移行
  6. デザインシステム
    1. Creative Cloud ライブラリと連携したデザインシステム
    2. Adobe XD でドキュメントアセットによる作業
    3. Adobe XD での Creative Cloud ライブラリの操作
    4. リンク化アセットから Creative Cloud ライブラリへ移行
    5. デザイントークンを使用する 
    6. Creative Cloud ライブラリアセットの利用
  7. クラウドドキュメント
    1. Adobe XD のクラウドドキュメント
    2. デザインの共同作業と共同編集
    3. 共有されたドキュメントの共同編集
  8. 統合とプラグイン
    1. 外部のデザイン素材
    2. Photoshop で作成したデザインアセットの操作
    3. Photoshop からのアセットのコピー&ペースト
    4. Photoshop のデザインの読み込みまたは起動
    5. Adobe XD での Illustrator アセットの操作
    6. Illustrator のデザインの起動または読み込み
    7. Illustrator から XD へのベクターのコピー
    8. Adobe XD のプラグイン
    9. プラグインの作成と管理
    10. XD への Jira の統合
    11. XD 用 Slack プラグイン
    12. XD 用 Zoom プラグイン
    13. XD から Behance にデザインを公開
  9. XD iOS 版および Android 版
    1. モバイルデバイスでプレビュー
    2. Adobe XD モバイル版に関する FAQ
  10. トラブルシューティング
    1. 既知の問題と修正された問題
      1. 既知の問題
      2. 解決済みの問題
    2. インストールと更新
      1. XD が Windows 上で互換性がないように見える
      2. エラーコード:191
      3. エラーコード:183
      4. XD プラグインのインストールに関する問題
      5. Windows 10 で XD のアンインストールと再インストールを促すダイアログが表示される
      6. 環境設定の移行に関する問題
    3. 起動時のクラッシュ
      1. Windows 10 で起動すると XD がクラッシュする
      2. Creative Cloud からログアウトすると XD が終了する
      3. Windows でのサブスクリプションステータスの問題
      4. Windows で XD を起動すると、アプリがブロックされたという警告が表示される
      5. Windows でのクラッシュダンプの生成
      6. クラッシュログの収集と共有
    4. クラウドドキュメントおよび Creative Cloud ライブラリ
      1. XD クラウドドキュメントで発生する問題
      2. リンクされたコンポーネントに関する問題
      3. ライブラリとリンクに関する問題
    5. プロトタイプ作成、公開、レビュー
      1. macOS Catalina でプロトタイプのインタラクションを収録できない
      2. 公開ワークフローの問題
      3. 公開されたリンクがブラウザーに表示されない
      4. プロトタイプがブラウザーで正しくレンダリングされない
      5. コメントパネルが突然共有リンクに表示される
      6. ライブラリを公開できない
    6. 読み込み、書き出し、その他のアプリの操作
      1. XD での読み込みと書き出し
      2. XD での Photoshop ファイルの使用
      3. XD での Illustrator ファイルの使用
      4. XD から After Effects への書き出し
      5. XD での Sketch ファイルの使用
      6. 書き出しに表示されないサードパーティ製品

デザインシステムのコンポーネントに複数のステートを追加して、インタラクティブコンテンツを簡単に開発する方法を説明します。

ユーザーの操作によって外観が変化するコンポーネントは、忠実度の高いプロトタイプを作成するうえで非常に役立ちます。

コンポーネントを作成し、複数のバリエーション(ステート)を追加した後、それらを接続することで、実際のユーザービヘイビアーを模倣できます(コンポーネントを複数回コピーする必要はありません)。 

またコンポーネントにステートを定義すると、アセットの管理とインタラクティブデザインシステムの作成も容易になります。 

ステートを持つコンポーネントの一般的な例には、ボタンチェックボックスおよびアニメーショントグルボタンがあります。これらのコンポーネントは、ユーザーがコンポーネントをタップまたはホバーして操作するときに変化する必要があります。

コンポーネントのステートの追加

コンポーネントの作成を完了すると、プロパティインスペクターに、初期設定のステートのコンポーネントを一覧表示する新しいセクションが作成されます。ここでは、新規ステートホバーステート、またはトグルステートの 3 種類のステートをコンポーネントに追加できます。以下では、ステートの追加方法について説明します。

新規ステート

「新規ステート」は、コンポーネントのバリエーション(コンポーネントの無効バージョンやクリックされたバージョンなど)が表示されるシナリオに使用します。

プロパティインスペクターでメインコンポーネントの初期設定のステートの横にある「+」ボタンをクリックし、「新規ステート」を選択します。

新規ステート」には、事前に定義されたインタラクティブ機能はありません。プロトタイプモードでインタラクションを接続する必要があります。詳しくは、コンポーネントへのインタラクティブ機能の追加を参照してください。

ホバーステート

「ホバーステート」は、ユーザーがカーソルを合わせたときにコンポーネントが変化し、異なるステートが表示されるようにコンポーネントを作成する場合に使用します。 

デザインモードで、プロパティインスペクターのメインコンポーネントのデフォルトステートの横にある「+」ボタンをクリックし、「ホバーステート」を選択します。

ホバーステートを使用する場合、プロトタイプモードに移動してインタラクションを接続する必要はありません。この処理は自動的に行われます。

トグルステート

トグルステート」は、トグル、ラジオボタン、チェックボックスなどのインタラクティブなトグルの動作を備えたコンポーネントを作成する場合に使用します。

デザインモードで、プロパティインスペクターに移動し、メインコンポーネントの「初期設定のステート」の横にある「+」ボタンをクリックして「トグルステート」を選択します。

トグルステートが作成されると、デフォルトで XD は、「初期設定のステート」と「トグルステート」との 2 つの双方向タップインタラクションを自動的にベイクすることで、完全にインタラクティブにします。

コンポーネントにステートを追加する
コンポーネントにステートを追加する

ステートは、メインコンポーネントにのみ追加できます。コンポーネントインスタンスは、常にメインコンポーネントからステートを継承します。

様々なステートのコンポーネントの確認

コンポーネントのステートを作成した後、コンポーネントのプロパティを編集し、コンポーネントを操作するユーザーに対して、コンポーネントがどのように表示されるかを目で確認できます。 

  1. コンポーネントを選択します。
  2. プロパティインスペクターに移動し、複数のステートを切り替えます。
プロパティインスペクターでステートを切り替える
プロパティインスペクターでステートを切り替える

コンポーネントへのインタラクティブ機能の追加

プロトタイプモードでは、「タップ」、「ホバー」、「キーとゲームパッド」、「音声」の各トリガーを使って、コンポーネントのステート間のインタラクションをワイヤー接続することができます。コンポーネントのステート間にインタラクションを接続する手順は、アートボード間にインタラクションを追加する手順と似ています。主な違いは、コンポーネントのステート間にインタラクションを接続する場合は、移動先にアートボードではなくステートを選択する点です。

インタラクティブ機能を追加する
コンポーネントのステートを接続してタップ時のインタラクションを作成する

  1. 「プロトタイプ」タブに切り替えます。
  2. インタラクションを作成するコンポーネントのステートを選択します。 
  3. 2. プロパティインスペクターで、コンポーネントのステートの「>」アイコンまたはインタラクションセクションの「+」をクリックします。
  4. トリガーとして、「タップ」(クリックイベント用)、「ホバー」(マウスオーバーアクション用)、「キー/ゲームパッド」(ナビゲーションとアクセシビリティの使用例)、または「音声」(ナビゲーションとアクセシビリティの使用例)を選択します。
  5. アクションの種類(自動アニメーションやトランジションなど)を選択します。
  6. 移動先のステートを選択します。
  7. プレビューウィンドウに切り替え、コンポーネントのインタラクティブ機能をテストします。

ステートは、ドロップダウンの中で、アートボードの上に仕切りで区切られて一覧表示されます。

 

1 つのコンポーネントのステートに対する複数のインタラクションの設定
1 つのコンポーネントのステートに対する複数のインタラクションの設定

同じコンポーネントのステートに対して複数のインタラクションを定義できます。例えば、トグルスイッチにデフォルトのオンステート、オフステート、ホバーステートがある阿合、デフォルトのステートに別々のインタラクションを定義することができます。別のステートを追加してインタラクションを定義するには、手順 4〜7 を繰り返します。複数のインタラクションを作成すると、インタラクションセクションに定義されたインタラクションが表示されます。表示されているインタラクションを切り替え、要件に応じてインタラクションのプロパティを変更します。

コンポーネントステートの編集

メインコンポーネントのステートに対してインタラクションを定義すると、そのコンポーネントのすべてのインスタンスが定義されたインタラクションを自動的に継承します。つまり、コンポーネントを特定のアートボードまたは状態に接続すると、そのコンポーネントのすべてのインスタンスにもそれらのインタラクションが含まれます。 

カンバス上でインスタンスが選択されているときに、既存のステートを編集するか、メインコンポーネントに新しいステートを追加する場合、次のいずれかのオプションを使用して行うことができます。

オプション 2

「編集」をクリックしてメインコンポーネントに選択を切り替え、ステートを追加または編集します。

「編集」をクリックしてマスターコンポーネントに選択を切り替え、ステートを追加または編集する

オプション 1

コンポーネントインスタンスを右クリックし、「メインコンポーネントを編集」を選択します。

コンポーネントインスタンスがメインコンポーネントにリンクされます。メインコンポーネントに加えた変更が、そのインスタンスに反映されます。詳しくは、単一ソースの複数コンポーネントの管理を参照してください。

コンポーネントステートの名前の変更、並べ替え、削除

コンポーネントステートの名前の変更:プロパティインスペクターでコンポーネントステート名をダブルクリックし、新しい名前を入力します。

メインコンポーネントのステートの並べ替え:プロパティインスペクターでメインコンポーネントのステートをドラッグして、並べ替えます。

メインコンポーネントからのコンポーネントステートの削除:コンポーネントステートを右クリックし、「削除」を選択します。メインコンポーネントからコンポーネントステートを削除すると、カンバス上でそのステートがアクティブになっているコンポーネントインスタンスが初期設定のステートに戻ります。

名前の変更または削除ができるのは、メインコンポーネントのステートのみです。標準ステートの名前を変更することはできません。

コンポーネントのステートの公開と共有

コンポーネントとそれに関連付けられたステートは、ライブラリパネルから Creative Cloud ライブラリに公開して、デザインシステムの一部として配布できます。詳しくは、XD での Creative Cloud ライブラリの使用を参照してください。

単一ソースの複数コンポーネントの管理

コンポーネントステートの管理を簡素化するために、メインコンポーネントについてのみ、ステートの追加、名前変更、削除ができます。コンポーネントのインスタンスには、メインコンポーネントで行われたステートの変更が自動的に継承されます。メインコンポーネントは、カンバス上の緑色に塗りつぶされた菱形またはプロパティインスペクターのコンポーネントセクションで簡単に識別できます。インスタンスは緑色に縁どられた菱形で示されます。 

コンポーネントステートの継承

メインコンポーネントおよびインスタンスの両方でステートを編集する際には、次の原則に従います。

  • コンポーネントインスタンスをオーバーライドする場合と同様に、ステートのプロパティ(テキスト、ビットマップ、サイズ、外観、構造の変更)をオーバーライドできます。 
  • メインコンポーネントのステートを編集すると、そのステートはすべてのインスタンスで更新されます。
  • インスタンスのステートを編集すると、その変更内容は対象インスタンスのみのオーバーライドとして扱われ、メインステートでそのプロパティが変更されても同期しなくなります。

オーバーライドの結果を採用しない場合は、インスタンスを右クリックして「メインステートにリセット」を選択すれば、いつでも元のメインコンポーネントに再度同期できます。この操作で、インスタンス上のすべてのオーバーライドがクリアされ、メインコンポーネントに再度同期されます。

ステートのオーバーライドをリセットして元のメインコンポーネントに戻す
ステートのオーバーライドをリセットして元のメインコンポーネントに戻す

コンポーネントのオーバーライドがどのように動作するかについて詳しくは、XD でのコンポーネントの操作を参照してください。

ドキュメント間でリンクされたコンポーネントステート

単一のソースを作成して維持し、それを再利用して作成できるコンポーネントでそのステートと定義済みのインタラクションを併せて使用できます。例えば、ボタンコンポーネントに 5 つのステート(プライマリ、セカンダリ、ホバー、タップ、無効)が定義されている場合、そのコンポーネントをコピーして別のドキュメントに貼り付けると、定義されたコンポーネントステートとステートのインタラクションをすべて維持したリンクコンポーネントが XD によって作成されます。 

ソースドキュメントでリンクされたコンポーネントのプロパティ(スタイル、インタラクションなど)を変更すると、そのリンクされたコンポーネントのインスタンスを持つドキュメントに対し、それらの更新が XD によって通知されます。そこから、変更を確認するか、その変更を受け入れるか無視するかを選択できます。 

リンクされたコンポーネントは、ステート間で定義されたインタラクションのみをサポートします。アートボード間のインタラクションはサポートされません。

例とサンプルファイル

ユーザーのタップでオン/オフを切り替えるトグルスイッチを作成してみましょう。

サンプルアセットを使用してアニメーショントグルボタンを作成する
サンプルアセットを使用してアニメーショントグルボタンを作成する

  1. トグルボタンのサンプルファイルをダウンロードして、XD で開きます。
  2. オブジェクト全体を選択し(円が選択されていることを確認してください)、command + K(macOS)または Ctrl + K(Win)を押します。
  3. 新しいステートを追加し、「無効」という名前を付けます。
  4. 「無効」ステートで、「角丸長方形」を選択し、塗りつぶしを灰色に変更します。円を選択して左に移動します。
  5. プロトタイプモードで、次のインタラクションを接続します。
    • 初期設定のステート:「トリガー」を「タップ」に、「アクション」を「自動アニメーション」に、「移動先」を「無効」に設定します。
    • 無効ステート:「トリガー」を「タップ」に、「アクション」を「自動アニメーション」に、「移動先」を「標準ステート」に設定します。
  6. (オプション):マウスを合わせたときにトグルボタンを光らせる場合は、コンポーネントを選択して、「ホバーステート」を追加し、コンポーネントを編集してグロー効果を持たせます。

詳細情報

ステートを持つコンポーネントを使用してインタラクティブ機能を作成する方法について詳しくは、このビデオをご覧ください。 

視聴時間:7 分

次のステップ

ここでは、ステートを持つコンポーネントの使用方法について説明しました。こちらのコミュニティフォーラムの投稿に従って、この機能を使用してチェックボックスを作成する方法について学びます。

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2025 年 2 月 13 日
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