プロジェクトの音声の追加と編集

概要

この新しい Adobe Captivate にはネイティブの音声編集機能が搭載されているため、サードパーティ製ツールを使用しなくても、ソフトウェア内で音声の作業を直接行うことができます。 Adobe Captivate プロジェクトの音声をナレーション、吹き替え、バックグラウンドミュージックに使用したり、システム音声や Captivate の音声を使用して音声読み上げを生成したりすることができます。 また、音声のクローズドキャプションを追加および編集することもできます。

ひとつの Adobe Captivate プロジェクト内に、次のようないろいろな方法で音声を組み込むことができます。

• プレゼンテーションの開始時に導入音声を追加するか、ナレーションを録音する。
• プロジェクト全体で再生するバックグラウンドミュージックを追加する。
• スライドまたはオブジェクトに音を個別に追加する。

このページのトピック：

スライドへの音声の追加

スライドに音声を追加するには、次のいずれかの方法を使用します。

• アセットから音声を追加します。
• コンピューターから音声ファイルを追加します。
• ナレーションを録音します。
• スピーチテキストを生成します。

アセットから音声を追加する

Adobe Captivate では、アセットから音声クリップを追加し、そのクリップをバックグラウンド音声として使用できます。

ナレーションを録音

Adobe Captivate では、音声ナレーションとシステム音声を録音できます。録音した音声を編集して、スライドに追加することもできます。

音声読み上げを生成

Adobe Captivate では、Captivate の音声とシステム音声の両方を使用して、クローズドキャプションから音声を生成できます。 作成者は、特定の対象者に応じて、コースのトーンやスタイルに合わせ、キャプションを読み上げるために豊富に用意されている音声エージェントから選択できます。 この機能によって学習者の興味とモチベーションを維持しつつ、魅力的でパーソナライズされた教育体験を作り上げることができます。

Adobe Captivate での追加の音声をダウンロードできるリンクは次のとおりです。

• Windows 用の音声
• macOS 用の音声

クローズドキャプションをベースにした音声の生成

キャプションのタイムラインのクイックアクセスメニューには、現在選択されている音声、お気に入りが 2 つ、および最近使用した音声が 2 種類表示されます。 この機能を使用すると、音声をすばやく変更し、いろいろなキャプションの音声を生成できます。

キャプション変更後に音声を更新 

キャプションのテキストまたは対応する音声を変更するたびに、音声も更新する必要があります。

音声を編集

   を選択して音声ファイルを編集します。

波形エディターで、音声の編集する部分を選択します。 「音声を編集」セクションで使用可能なオプションを使用して、音声クリップを編集します。

「音声を編集」セクションで、必要な編集を行います。

音声ファイルの一部を切り取るかコピーして貼り付ける、無音時間を挿入して音声ファイルを長くする、音量を調節する、プレイヘッドの位置で別の音声を読み込むなど、数多くのオプションを利用することができます。

• 選択項目を切り取り：音声ファイルの選択した部分を切り取ります。
• 選択項目をコピー：音声ファイルの選択した部分をコピーします。
  
• 選択項目を貼り付け：クリップボードから情報を貼り付けます。
• 選択項目を削除：音声ファイルの選択した部分を削除します。
  
• 元に戻す：直前の操作を元に戻します。
  
• やり直し：直前の操作をやり直します。
  
• 無音を挿入：「無音を挿入」ダイアログで、音声ファイルの無音を挿入する部分を選択し、「無音を挿入」を選択します。次から選択します。
  • プレイヘッドの位置：このオプションを使用できるのは、音声ファイルの一部を選択していない場合のみです。無音クリップの時間と位置を音声に挿入します。
    
  • 音声開始時：音声ファイルの最初に無音を追加します。
  • 音声終了時：音声ファイルの最後に無音を追加します。

オーディオの一部を選択し、「無音を挿入」を選択すると、音声の選択した部分が無音になります。 「プレイヘッドの位置」、「音声開始時」および「音声終了時」を選択するには、音声部分を選択せずに「無音を追加」を選択します。

また、音声を録音したり読み込んだりすることで、パネルの既存の音声クリップに挿入することもできます。

音量設定

音声を編集パネルの省略記号アイコンを選択し、「音量設定」をクリックします。 「音量設定」ダイアログには、以下のオプションが含まれます。

音量スライダー：スライダーを使用して、音量のデシベル（dB）を手動で変更できます。

音声録音オプション

• なし
• 最適化：このオプションを選択すると、サウンドの音量が自動的に調整されます。音声の最適化は、複数のスライド間で一定の音声レベルを保持するのに役立ち、これにより音声の最適な音量が選択されます。 音声の最適化とは、音声録音に一定のゲインを適用して、平均または最大振幅をターゲットレベル（標準）にすることです。
  
• ダイナミック：このオプションを選択すると、音量の小さい部分が増幅され、音量のばらつきが補正されます。これにより音声のラウドネスが下がります。 このオプションを選択すると、さらに以下の設定を行うことができます。
  
  • 比率：使用する最大の増幅量を指定します。2.0 のデフォルト設定では、音声の最も静かな部分が 2 倍に増幅されます。この比率を高く設定すると、音声の大きな部分と静かな部分の差が激しいプロジェクトを改善することができますが、雑音も増幅します。
    
  • 閾値：雑音の増幅を制御します。ノイズしきい値より静かな場合は、増幅しません。バックグラウンドの雑音が増幅され過ぎた場合は、ノイズしきい値をより高く設定することで、問題を解決できることがあります。

スライドへのクローズドキャプションの追加

音声のクローズドキャプションを追加します。 キャプションの外観を変更し、その変更を特定のスライドまたはすべてのスライドに適用できます。

クローズドキャプションを読み込む

Adobe Captivate では、Captivate プロジェクトでオーディオのクローズドキャプションまたは字幕の読み込み、書き出し、置換を実施できます。 Captivate では、キャプションに使用する .srt および .vtt 形式のファイルをサポートしています。

フォントスタイル、サイズ、カラーを書式設定したり、太字、斜体、下線を設定したり、キャプションの位置を変更したりできます。 また、vtt ファイルはスタイル設定用の CSS（カスケーディングスタイルシート）に対応しています。 srt ファイルの場合、同じ形式を選択できます（字幕の位置を除く）。

クローズドキャプションの読み込み機能を利用できるのは、スライドに既存のオーディオが設定されている場合のみです。

クローズドキャプションを書き出す

既存のプロジェクトからクローズドキャプションを書き出して、再利用できます。  別のプロジェクトで同じオーディオを使用している場合は、キャプションを書き出して、キャプションをプロジェクトにシームレスに組み込むことができます。

既存キャプションの置換

ファイルを取り違えて読み込んだ場合、または既存ファイルのタイミングやフォントスタイルを調整する場合は、現在のキャプションを置き換えることができます。 キャプションファイルで内容を変更し、置換機能を使用して、改訂版または別のファイルをすべてアップロードします。

クローズドキャプションのトラブルシューティング

実行時にクローズドキャプションを表示

右側のパネルで「プロジェクトプロパティ」を選択します。

「パブリッシュ設定」セクションで「クローズドキャプションを表示」トグルを有効または無効にして、実行時にクローズドキャプションの表示と非表示を切り替えます。

プロジェクトのコンテンツおよびクローズドキャプションの読み込みと書き出し

プロジェクトのコンテンツおよびクローズドキャプションの書き出し

コンピューターに Microsoft Word がインストールされている場合は、プロジェクトコンテンツとクローズドキャプションを、既存の Adobe Captivate プロジェクトから .DOC ファイルに書き出すことができます。

キャプションは Microsoft Word ドキュメントとして保存されます。 ファイルが保存されている場所に移動し、そのファイルを開きます。

プロジェクトのコンテンツおよびクローズドキャプションの読み込み

DOC ファイルからテキストキャプションを読み込むことができます。まず、Adobe Captivate プロジェクトからテキストキャプションを書き出します。テキストキャプションのすべての書式を保持したまま、Adobe Captivate が DOC ファイルを作成します。 

「更新されたテキストキャプションデータ」列をローカライズされたコンテンツで更新します。次に、そのファイルを Adobe Captivate プロジェクトに読み込みます。

正常に読み込まれた後、プロジェクトは、doc ファイルからローカライズされたコンテンツで更新されます。