概要
中央管理型サーバー(CCS)は、ColdFusion Administrator 設定の作成、管理および迅速なデプロイを目的とする独立したサーバーです。
CCS を使用すると、以下のことができます。
- CCS への ColdFusion サーバーインスタンスの追加、編集または削除。
- (ColdFusion Administrator 内での)任意の設定の追加、編集または削除と、CCS に追加されたすべてのサーバーへの変更内容の反映。
- ColdFusion サーバーの複数のクラスターの作成。クラスター内では、サーバーをステージングまたは本番として分類して、変更内容をステージングサーバーに適用しパフォーマンスをテストしたあと、同じ変更内容を本番サーバーに適用することができます。
- ColdFusion サーバー/インスタンスに対する変更内容の監査または監視。
- バージョン履歴の表示(ColdFusion Administrator で行われたすべての変更を追跡し、任意の古いバージョンにロールバックできます)。
CCS のインストール
ColdFusion パッケージマネージャーを使用する場合
- <CF_Instance_Home>/cfusion/bin に移動します。
- cfpm.bat と入力します。
- install ccs と入力します。
ColdFusion Administrator を使用する場合
- ColdFusion Administrator/パッケージマネージャーを使用して CCS をインストールすることもできます。
CCS の起動
- CCS パッケージをインストールしたら、Windows では ccs.bat を使用し、Windows 以外のプラットフォームでは ccs.sh を使用して、CCS サーバーを起動することができます。
- ccs.sh/ccs.bat を起動します。
- 「startServer」コマンドを使用して、CCS サーバー起動します。
この場合は、サーバーがインタラクティブモードで起動します。非インタラクティブモードでサーバーを起動するには、次のコマンドを実行します。
ccs.sh/ccs.bat startserver
ccs.sh/ccs.bat のコンソールで help を入力すると、サポートされている他のコマンドがわかります。
その他の CCS コマンド
コマンド | 使用方法 | 説明 |
startserver | ccsserver>startserver | 中央管理型サーバーを起動します。 |
stopserver | ccsserver>stopserver |
中央管理型サーバーを停止します。 |
listnodes | ccsserver>listnodes |
中央管理型サーバーのリストが表示されます。 |
disablenode | ccsserver>disablenode node |
追加したノードを無効にします。 |
enablenode | ccsserver>enablenode node |
追加したノードを有効にします。 |
deletenode | ccsserver>deletenode node |
追加したノードを削除します。 |
CCS へのノードの追加
CCS サーバーを起動したら、CCS にノードを追加できます。ノードは手動で追加します。
CCS の自動検出オプションが有効なのは ColdFusion(2023 リリース)アップデート 6 までです。
自動検出を使用したノードの追加
自動検出機能を使用して、同じネットワーク内のノードを自動的に検出して CCS サーバーに追加することもできます。
CCS サーバーが起動されている ColdFusion インスタンスの Administrator コンソールに移動します。
サーバー設定の CCS ページには、クライアントセクションとサーバーセクションがあります。サーバーセクションに移動し、「自動検出を開始」をクリックします。その結果、動作中の ColdFusion のネットワーク上で見つかったノードが一覧表示されます。自分の環境に追加する任意のノードを選択できます。
ColdFusion Administrator コンソールを使用したノードの手動追加
CCS サーバーが起動されている ColdFusion インスタンスの Administrator コンソールに移動します。
CCS ページには、クライアントセクションとサーバーセクションがあります。サーバーセクションに移動すると、CCS サーバーに追加する ColdFusion ノードの詳細を追加できます。
CCS コマンドラインコンソールを使用したノードの手動追加
Windows プラットフォームでは ccs.bat を使用し、Windows 以外のプラットフォームでは ccs.sh を使用して、ノードを追加できます。このスクリプトは <CF_INSTANCE_HOME>/bin ディレクトリにあります。
addnode コマンドを入力します。
addnode コマンドには、以下を指定できます。
- ホスト名
- ポート
- ColdFusion サーバーが動作するコンテキストルート(JEE インストールの場合)
- シークレットキー
シークレットキーは、CCS ページ内のノードの ColdFusion Administrator コンソールから取得するか、<CF_Instance_Home>/lib/ccs にある ccs.properties ファイルから取得することができます。
addnode コマンド
addnode <hostname>:<port>/<JEEcontextroot> secretkey
CCS サーバーの ColdFusion ノード
CCS サーバーにノードを追加したら、そのノードのすべての設定が CCS サーバーに格納されます。その後は、ColdFusion Administrator、Admin API、CFSetup のいずれかを使用して ColdFusion 設定を変更できます。
設定の変更はすべて CCS に保存され、CCS サーバーに追加されたすべてのノードでレプリケートされます。
CCS サーバーに追加された ColdFusion ノードは、特定のクラスターおよび環境に属します。デフォルトでは、CCS に追加されたノードはすべて「development」環境に属し、デフォルトのクラスター名は「_CF_DEFAULT」になります。
これにより、デプロイメントの種類に応じて設定が分類されます。
例えば、「NULL サポート」をオンにして、アプリケーションのパフォーマンスをテストしたいとします。この設定は、CCS に追加された開発サーバーのいずれかで有効にすることができ、その後、同じクラスターに属するすべての開発サーバーに反映されます。
メモ:上記のクラスターは、エンタープライズマネージャーを使用して作成された ColdFusion クラスターとは異なります。この CF ノードクラスターは、デプロイメント固有の設定を保存するために、設定サーバーでのみ使用されます。
ColdFusion ノードのクラスターと環境の設定
ColdFusion ノードが属しているクラスターと環境は、ColdFusion Administrator の CCS ページを使用して設定することができます。
CCS ページで、ノードのクラスター名と現在の環境を更新できます。
<CF_Instance_HOME>/lib/ccs/ 内にある ccs.properties ファイルを使用して、環境とクラスターを変更することもできます。
ファイルを編集して保存し、ColdFusion サーバーを再起動します。
このファイルは、設定の除外、バージョンや環境からの読み込み、CCS サーバーの詳細の変更にも使用できます。変更内容を適用するには、ColdFusion を再起動します。
CCS クライアントで使用可能な環境の設定
デフォルトでは、ColdFusion ノードで使用可能な環境として、開発(development)、ステージング(stage)、テスト(test)および本番(production)の 4 つがあります。CCS サーバー内の環境を追加または削除することができます。
環境を追加または削除するには、次の手順に従います。
- CCS が実行されている ColdFusion インスタンスディレクトリに移動します。
- <CF_Instance_Home>/lib/ccs にある server.properties ファイルを編集します。
このファイルを使用すると、CCS サーバーが動作しているポートを編集することもできます。
除外ファイル
ccs.properties ファイルには、「excludeFiles」という設定が追加されています。時には、すべての設定をすべてのノードで同期させるのではなく、ColdFusion サーバーのノードごとに別個の設定を保持したい場合があります。excludeFiles にファイルの名前を追加します。例えば、ノードに追加されたクラウド設定を同期しない場合は、<CF_Instance_Home>/lib/ccs/ccs.properties で、excludeFiles 設定の値として neo-cloud-config.xml を追加します。この設定には、「,」を区切り文字とするリストを指定できます。
バージョン履歴
タイムアウトリクエストなどの Administrator 設定を変更した場合、その変更はバージョン履歴に表示されます。変更を加えるたびに、エントリが追加されます。
バージョンを削除しても、元の値に戻るわけではありません。バージョンを削除しても、タイムアウトリクエストは元の値には戻りません。つまり、様々なバージョンや環境から読み込まれた詳細情報は、このバージョンからは読み込めません。
バージョンや環境からの読み込み
Administrator 設定を変更した後で、新しい設定でバージョンを使用する場合は、「設定の読み込み」セクションを使用して、ノードのバージョンを選択します。
バージョンを削除すると、そのバージョンは「バージョン」ドロップダウンには表示されません。そのため、本番環境の設定を取得する場合に、必要なバージョンを選択でき、変更内容が環境に適用されます。
クラスター間を移動することもできます。環境を変更する場合は、設定から読み込むこともできます。これにより、設定が現在の環境にのみ読み込まれます。現在のノードを別の環境に移動することはありません。開発環境で設定を読み込もうとしている場合は、その設定が読み込まれるだけです。開発段階から本番環境に移行するわけではありません。ノードを開発環境から本番環境に移動する場合は、ドロップダウンリストから環境を選択し、クラスターの名前を変更することができます。
JEE インストールのサポート
JEE 設定が動作しているノードを追加します。ColdFusion Administrator/サーバー設定/CCS で、JEE 設定が動作するノードを追加できます。シークレットキーは、中央管理型サーバーと ColdFusion Administrator の間の通信をセキュリティで保護するために使用されます。
新しいノードが追加され、「現在のノード」リストで表示されます。
JEE ノードを追加する際には、コンテキストルートの指定が必須です。
同期されていない設定
- Java と JVM の設定
- スケジュールされたタスク
- ファイルパスを含む設定(例:カスタムタグ)
- データソース設定
- パスワード(例:データベース接続のパスワード、管理者ユーザーのパスワード)
CCS 設定ストア
CCS サーバーの <CF_Instance_Home>/bin ディレクトリ内の ccsstore フォルダーには、クラスターごとに別個のディレクトリが含まれています。各クラスターフォルダー内には、環境ごとに別個のディレクトリがあります。さらに、設定のバージョンごとに、関連付けられたフォルダーがあります。
ドキュメントの改版履歴
- ColdFusion(2023 リリース)アップデート 7 で自動検出機能が削除されました。