翻訳する RoboHelp プロジェクトを開きます。
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RoboHelp を使用して、コンテンツを複数の言語に数分で翻訳する方法について説明します。
RoboHelp では、35 以上の言語で完全に統合された手動翻訳および機械翻訳ワークフローを使用して、作成したコンテンツをローカライズできます。RoboHelp を使用してコンテンツがより多くの読者のもとに届くよう拡張する方法については、この記事をご覧ください。
手動翻訳:RoboHelp コンテンツは業界標準の XLIFF 形式でエクスポートされ、翻訳ベンダーに提供できます。翻訳された XLIFF コンテンツは、RoboHelp にインポートして、元の RoboHelp プロジェクトの翻訳版を作成できます。
機械翻訳:翻訳サービスプロバイダーは RoboHelp と統合され、自動化した翻訳ワークフローにより、コンテンツを複数の言語に翻訳します。翻訳プロバイダーは、自動翻訳システムを使用して大量のコンテンツをリアルタイムで翻訳し、API がコンテンツを翻訳すると、翻訳されたコンテンツは RoboHelp に自動的にインポートされます。
翻訳を開始するには、翻訳プロジェクトを設定しなければなりません。対象言語、翻訳方法 (手動翻訳 / 機械翻訳)、翻訳プロバイダー、翻訳するコンテンツを指定する必要があります。
RoboHelp は、各プロジェクトに一意の ID を自動で割り当て、プライマリー(ソース)プロジェクトと子(翻訳)プロジェクトを関連づけます。子プロジェクトに対して実行される翻訳管理のアクションでも、プライマリープロジェクトから実行されます。プロジェクト ID の詳細については、「RoboHelp でプロジェクトを作成する」を参照してください。
翻訳プロジェクトの作成
RoboHelp で翻訳プロジェクトを作成するには、以下の手順を実行します。
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左側のツールバーの下部に表示されている「翻訳」タブをクリックします。
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翻訳パネルが表示されます。
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をクリックして新しい翻訳を追加します。
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新しい翻訳ダイアログボックスで、以下を指定します。
- 翻訳言語:プロジェクトコンテンツの翻訳先言語を選択します。
- 既存の翻訳済みプロジェクトをリンクする:プロジェクトの翻訳済みバージョンが既にある場合、このオプションを選択します。その場合、新しい翻訳プロジェクトは作成されません。
- 翻訳プロジェクトの場所:場所を選択するには、 をクリックします。既存のプロジェクトにリンクさせるかどうかに応じて、RoboHelp プロジェクト(.rhpj)または空のフォルダーの場所を選択する必要があります。
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「終了」をクリックします。
翻訳の管理
翻訳プロジェクトを管理するには、以下に示すいずれかの操作を実行します。
- 翻訳パネルで、「言語」をダブルクリックします。翻訳エディタが別のエディタタブで開きます。
- または、「言語」を右クリックし、コンテキストメニューから「管理」を選択します。
クイックスタート:特定のタブでのフィルタリング
コンテンツが多い場合、翻訳のために送信する必要のあるすべてのファイルを見つけることが難しい場合があります。RoboHelp は、ユーザーの作業負荷を軽減するために、すべてのファイルからすべての翻訳可能なコンテンツを抽出し管理します。翻訳ファイルを適切に管理するために、オーサリング画面の右上に次の 3 つのタブがあります。
選択したタブに応じて、RoboHelp はフィルターパネルにフィルターオプションを表示します。対応するタブをクリックして、詳しく見てみましょう。
タブ |
説明 |
トピック |
「トピック」タブには、以下のプロジェクト内のトピックがすべて表示されます。
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作成者 |
「作成者」タブには、以下の項目が表示されます。
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出力 |
「出力」タブには、以下が表示されます。
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アセット |
「アセット」タブには「トピック」、「作成者」、「出力」タブに含まれないファイルがすべて表示されます。 このようなファイルには、画像やマルチメディアなどのバイナリファイルが含まれます。初期状態では、これらのファイルは「未翻訳」ステータスになりますが、翻訳用に使用できます。 強制的に同期して「同期中」ステータスにすることができます。 この場合、ファイルは翻訳されたプロジェクトにもコピーされます。 |
翻訳関連プロパティの設定
プロパティパネルで翻訳関連のプロパティを設定して、コンテンツの翻訳方法を指定します。設定には次の情報が含まれています。
適切な翻訳タイプの選択
手動または機械:コンテンツの翻訳タイプについて、次の項目から選択できます。
- 手動翻訳:ユーザーによってコンテンツが翻訳用の XLIFF ファイル形式で翻訳ベンダーに送信されます。
- 機械翻訳:翻訳プロバイダーが機械翻訳を使い、リアルタイムに翻訳します。
翻訳プロジェクトパス
をクリックすると、ユーザーが翻訳プロジェクトの作成時に選択したターゲットパスが開きます。
フィルターの適用
RoboHelp には、ユーザーがどのファイルを翻訳するかを決定するためのフィルター構成が多数含まれています。提供されたフィルターを使用して作成したコンテンツを選択し、プロジェクトで翻訳するコンテンツを管理できます。フィルターをカスタマイズするには、フィルターパネルで以下のオプションを使用します。
- 翻訳ステータス:翻訳ステータスに基づいてファイルを絞り込みます。マスタープロジェクトは、翻訳のステータスを管理し、各翻訳ファイルの記録を保持します。ファイルの翻訳ステータスは、エンドツーエンドのワークフローでの翻訳状態を表示します。ステータスのリストは以下のように分類されます。
- 未翻訳:翻訳が開始されていないことが、灰色のドットで表示されます。これは、翻訳済みのプロジェクトに含まれていない新しいトピックを追加した場合に発生します。
- 同期外れ:ソースと翻訳されたトピックが同一ではないことを示します。黄色のドットで表示されます。
- 例えば、機械翻訳の場合、ソースを更新すると、ソースコンテンツが機械翻訳プロバイダーによって提供される翻訳と一致しなくなる場合があります。この場合、変換ステータスは「同期外れ」と表示されます。
- 所在不明:対象の翻訳プロジェクトで削除されたファイルを示します。赤いドットで表示されます。
- 同期中:翻訳されたプロジェクトのソースファイルと同期しているファイルを示します。緑色のドットで表示されます。
- トピックステータス:トピックのステータスに基づいてトピックをフィルタリングし、翻訳用に送信するフィルタリングされたトピックを選択します。
- 作成者:トピックのメタデータに記載されている作成者名に基づいてトピックをフィルタリングします。
- フォルダー:プロジェクト内に存在するフォルダーに基づきファイルをフィルタリングします。
- 最終変更日:最後に変更された日時に基づいてファイルをフィルタリングします。
- 列:ファイルの一覧で表示させたいさまざまな列から選択します。
機械翻訳を使用したプロジェクトの翻訳
「翻訳プロファイル」フィールドで、先に作成した翻訳プロファイルを選択します。
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左側のツールバーの下部に表示されている「翻訳」タブをクリックします。翻訳パネルが表示されます。
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プロパティパネルの翻訳の種類で機械翻訳を選択します。既存の翻訳サービス API プロファイルを選択するか、新しいプロファイルを作成します。
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トピック、作成者、出力など、さまざまなカテゴリの中からファイルを選択します。翻訳のために選択して送信する前に、ファイルをフィルタリングすることもできます。
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標準ツールバーから「機械翻訳」をクリックします。機械翻訳ダイアログボックスが表示されます。
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このダイアログボックスには、翻訳のために送信するトピックが表示されます。
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「OK」をクリックします。
機械翻訳プロファイルの作成
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「編集」をクリックします。
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翻訳プロファイルダイアログボックスが表示されます。
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新しいプロファイルを作成するには、「+」をクリックします。
- 名前:デフォルトのプロファイル名が表示されます。必要に応じて名前を変更します。
- 翻訳プロバイダー API:ドロップダウンリストの以下の中から、機械翻訳 API を選択します。プロジェクト全体に機械翻訳を適用する場合は、1つのプロバイダーのみ選択できます。
- Google 翻訳 API
- Yandex 翻訳 API
- Microsoft Translator テキスト API
- DeepL API
- カスタムプロバイダー API:場合により、API 構成を使用してカスタムスクリプトを提供する必要があります。詳細については、「サービスプロバイダー向け翻訳フレームワークの設定」を参照してください。
- Google 翻訳 API
- API キー:選択した翻訳サービス API の API キーを入力します。API キーは、ユーザーが使用する OS の資格情報マネージャーサービスに格納されます。
- エンドポイント:選択した翻訳サービス API のエンドポイントを指定します。
- ヘッダーを追加:翻訳プロファイルのカスタムヘッダーに、フィールドを追加できます。 「ヘッダーを追加」ボタンをクリックすると、キーと値のペアにカスタムヘッダーを追加するフィールドが表示されます。 また、追加したフィールドの横にある「削除」アイコンをクリックして、そのフィールドを削除することもできます。
API キーとエンドポイントの詳細については、プロバイダーの Web サイトを参照してください。
- 名前:デフォルトのプロファイル名が表示されます。必要に応じて名前を変更します。
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「検証」をクリックして、入力した資格情報が完全に正しいことを確認します。
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「保存」をクリックします。
手動翻訳によるプロジェクトの翻訳
プロパティパネルで「手動翻訳」を選択して、翻訳を手動で行うことを指定します。
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左側のツールバーの下部に表示されている「翻訳」タブをクリックします。翻訳パネルが表示されます。
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プロパティパネルの翻訳の種類で「手動翻訳」を選択します。
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トピック、作成者、出力など、さまざまなカテゴリの中からファイルを選択します。翻訳のために選択して送信する前に、ファイルをフィルタリングすることもできます。
XLIFF にエクスポート
RoboHelp は、選択したファイルを XLIFF 形式でエクスポートし、翻訳ベンダーに送信できます。
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標準ツールバーから「XLIFF にエクスポート」をクリックします。XLIFF にエクスポートダイアログボックスが表示されます。
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ダイアログボックスに、エクスポートするファイルが表示されます。
「OK」をクリックします。
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ファイルを XLIFF としてエクスポートする場所を選択します。後で参照するためにエクスポートする場所をメモします。
エクスポートされたファイルは、選択した場所で <選択した場所>/translations/<言語コード> の <コンテキスト名>.xlf ファイルとしてエクスポートされます。
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選択したファイルが RoboHelp により XLIFF 形式に変換されます。ファイルごとに個別の .xlf ファイルが作成されます。
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エクスポートが完了すると、画面の右下に「エクスポート成功」というメッセージが表示されます。
ファイルを正常にエクスポートしたら、翻訳プロバイダーと共有し、ターゲット言語に従って翻訳できます。
XLIFF をインポート
翻訳ベンダーがエクスポートされた XLIFF ファイルを処理したら、それらを RoboHelp プロジェクトにインポートできます。
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標準ツールバーから「XLIFF をインポート」をクリックします。
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翻訳された XLIFF ファイルをベンダーから受け取った場所に移動します。翻訳された XLIFF ファイルが含まれているフォルダーを選択します。
注意:インポート中に現在のプロジェクトは変更されず、インポートされたファイルは翻訳プロジェクトで更新されます。
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インポートダイアログボックスが表示され、翻訳プロジェクトにインポートするファイルの一覧が表示されます。
「OK」をクリックします。
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インポート後、ファイルは現在のプロジェクトの同期中ステータスとして表示されます。
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フォルダーに複数のプロジェクトの XLIFF ファイルが混在している場合、現在のプロジェクトでエクスポートされた XLIFF ファイルのみがインポートされます。他のプロジェクトの該当しない XLIFF ファイルはインポート中に破棄されます。
すべての翻訳アクティビティ(エクスポート / インポートされた XLIFF ファイルを含む)が、プライマリープロジェクトのみから管理されていることを確認します。
翻訳されたコンテンツの確認
翻訳ジョブが完了したら、翻訳されたプロジェクトを開いて、翻訳パネルで翻訳ファイルを右クリックして翻訳されたファイルを確認できます。
翻訳属性の使用
翻訳属性は、トピックがローカライズされるときにエレメントの内容を翻訳する必要があるかどうか、すなわち変更しないままにするかどうかを示します。翻訳すべきではないコンテンツを特定しなければならない場合があります。
翻訳属性に基づく翻訳対象エレメントまたはテキストのフィルタリング
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開いているトピックで、テキスト、または段落などのブロックエレメントを選択し、プロパティパネルの「属性」タブをクリックします。
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属性オプションには、以下の 3 つの値が表示されます。
- デフォルト:親に属性が割り当てられていない場合、デフォルトの動作は「はい」になり、コンテンツは翻訳のために送信されます。
- はい:この属性は、ページがローカライズされるときにエレメントまたは選択したテキストが翻訳されることを示します。
- いいえ:この属性は、エレメントまたは選択したテキストが翻訳されないことを示します。
- デフォルト:親に属性が割り当てられていない場合、デフォルトの動作は「はい」になり、コンテンツは翻訳のために送信されます。
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翻訳属性を設定するコンテンツを選択し、使用可能な属性値から選択します。
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「保存」をクリックします。
強制的な同期
強制的な同期(強制的に同期)ツールを使用すると、選択したファイルが言語プロジェクトにコピーされます。例えば、あるファイルを翻訳用に送信せずに、マスターから言語プロジェクトに同期する場合などに便利です。
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さまざまなカテゴリ(「トピック」、「作成者」、「出力」、「アセット」タブなど)からファイルを選択し、標準ツールバーから「強制的に同期」をクリックします。
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「強制的にファイルを同期」ダイアログボックスが表示され、現在のプロジェクトから言語プロジェクトにコピーするファイルの一覧が表示されます。「翻訳ステータスのみを更新する」と「ファイルをコピーし、翻訳ステータスを更新する」の2種類のオプションが表示されます。
- 「翻訳ステータスのみを更新する」:このオプションを使用すると、翻訳しなくても翻訳ステータスを同期に更新できます。
- 「ファイルをコピーし、翻訳ステータスを更新する」:このオプションを使用すると、ファイルをマスターから言語プロジェクトにコピーして、翻訳ステータスを同期に変更できます。
- 「翻訳ステータスのみを更新する」:このオプションを使用すると、翻訳しなくても翻訳ステータスを同期に更新できます。
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上記のいずれかのオプションを選択し、「OK」をクリックします。