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Adobe InDesign で小冊子のプリント用のプリンタースプレッドを作成する方法について説明します。
小冊子のプリントに対するドキュメントの面付け
用語の変更および修正:このページ内で使われている「ブックレット」という用語は、現在「小冊子」に置き換わっています(詳しくは InDesign で修正された日本語翻訳 を参照してください)。
小冊子をプリント機能により、商用印刷で使用される製本方法に合わせた面付け(プリンタースプレッド)で印刷することができます。例えば、8 ページの小冊子を編集している場合、レイアウトウィンドウにはページが順番に表示されます。ただし、プリンタースプレッドでは、2 ページは 7 ページの隣に配置され、この 2 つのページを同じ用紙にプリントし、真ん中で折り、ページ順に揃えます。
レイアウトスプレッドからプリンタースプレッドを作成することを面付けと呼びます。ページを面付けするとき、ページ間のスペース、マージン、裁ち落とし、クリープを調整するために設定を変更することができます。面付けはプリント工程で処理されるので、InDesign ドキュメントのレイアウトは影響を受けません。ドキュメントでページの移動や回転は行いません。
面付けされているページを基にしてドキュメントを新たに作成することはできません。また、ドキュメントに複数種類のページサイズが含まれている場合は、小冊子のプリント機能によってドキュメントを面付けすることはできません。
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ファイル/小冊子をプリントを選択します。
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プリンターのプリセットに目的の設定がある場合は、プリントプリセットメニューからプリセットを選択します。
現在のドキュメントの(プリントダイアログボックスに表示される)プリント設定を使用するには、プリントプリセットメニューから「[現在のドキュメント設定]」を選択します。
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ドキュメントの一部だけを面付けする場合は「設定」セクションの「範囲」を選択し、面付けに含めるページを指定します。
連続するページ範囲を指定する場合はハイフンを使用し、連続しないページを指定する場合はコンマを使用します。例えば、「3-7, 16」と入力すると、3 ~ 7 ページと 16 ページを面付けすることができます。
注意:ドキュメントをセクションページ番号に分割している場合は、「範囲」にセクションページ番号(Sec2:11 など)を入力する必要があります。
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トンボやカラー出力を変更するには、「プリント設定」をクリックします。左側のオプションを使用して、必要に応じて設定を変更し、「OK」をクリックします。
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小冊子をプリントダイアログボックスで、必要に応じてその他の小冊子設定オプションを指定して、「プリント」をクリックします。
小冊子のページ数は常に 4 の倍数です。PDF プリンターでプリントする場合、小冊子を作成するために PDF に空白ページが挿入されます。
小冊子の種類
「見開き - 中綴じ」、「見開き - 無線綴じ」、「連続」の 3 種類を選択することができます。
見開き - 中綴じ
2 ページで構成される隣り合ったプリンタースプレッドを作成します。用紙の両側にプリントした後、ページ順に揃えて真ん中で折り、綴じる場合に適しています。InDesign では、必要に応じて、完成したドキュメントの最後に空白ページが追加されます。「ページ間のスペース」、「ページ間の裁ち落とし」、および「折本サイズ」の各オプションは、「見開き - 中綴じ」が選択されるとグレー表示になります。
「小冊子をプリント」は「綴じ方」設定に基づいてページを面付けします。ドキュメントの「綴じ方」を「右綴じ」に設定すると、それに応じて「小冊子をプリント」はページを面付けします。ドキュメントの「綴じ方」設定を表示するには、ファイル/ドキュメント設定を選択します。
見開き - 無線綴じ
2 ページで構成される隣り合ったプリンタースプレッドを、指定した折本サイズ内で作成します。用紙の両側にプリントした後、カットし、カバーに接着する場合に適しています。面付けするページ数が折本サイズで割り切れない場合は、必要に応じて、完成したドキュメントの最後に空白ページが追加されます。
小冊子のカバーだけがカラーで、本文はモノクロである場合、同じドキュメントで 2 つの面付けを作成します。フロントカバー用、フロントカバーの内側用、バックカバーの内側用、およびバックカバー用に 1 つの組付けを作成し、小冊子本文の 24 ページ用に 1 つの組付けを作成します。カラー折本を作成するには、「設定」セクションの「ページ」で「範囲」をクリックし、「1‑2, 27-28」(またはセクションページ番号)と入力します。本文をモノクロにする場合は、「範囲」テキストボックスに「3-26」と入力します。
A. カバーのカラー折本 B. モノクロの本文
連続
織り込んだ小冊子やパンフレットに適した見開き、3 面付け、4 面付けを作成します。「ページ間の裁ち落とし」、「クリープ」、および「折本サイズ」は、「連続」オプションが選択されるとグレー表示になります。
例えば、6 面からなり 3 か所で折り込むタイプのパンフレットのプリンタースプレッドを作成するには、「3 面付け - 連続」を選択します。3 つ折りを、それぞれ異なる内容の 1 ページとして設定する場合があります。その場合でも、InDesign の面付けを使用すれば、各パネルのサイズのページを簡単に作成できます。
小冊子のプリントに対する間隔、裁ち落とし、マージンのオプション
小冊子をプリントダイアログボックスの「設定」セクションにある次のオプションを変更することができます。
ページ間のスペース
ページとページの間のスペース(左側のページの右側と右側のページの左側)を指定します。「ページ間のスペース」は、「中綴じ」以外のすべての小冊子の種類で指定できます。
「無線綴じ」のドキュメントでは、負値でクリープする場合、「クリープ」の幅が「ページ間のスペース」の最小値になります。折本を手動で作成する場合(例えば、同じドキュメントに異なるストックがある場合)、「ページ間のスペース」を入力して、異なる折本に属する見開きの開始クリープを指定します。
ページ間の裁ち落とし
「無線綴じ」プリンタースプレッドスタイルの間隔にページ要素を食い込ませるためのスペースを指定します。このオプションはクロスオーバーとも呼ばれます。)フィールドには、0 からページ間のスペースの半分までの値を指定できます。「見開き - 無線綴じ」が選択される場合のみ、このオプションを指定することができます。
クリープ
各折本の用紙の厚みと折りに必要なスペースを指定します。通常は、追い込み効果を作成するために負の値を指定します。「クリープ」は、「見開き - 中綴じ」と「見開き - 無線綴じ」の小冊子の種類で指定できます(詳しくは、クリープを参照してください)。
折本サイズ
「見開き - 無線綴じ」ドキュメントの各折本のページ数を指定します。面付けするページ数が折本サイズで割り切れない場合は、必要に応じて、ドキュメントの最後に空白ページが追加されます。
トンボと裁ち落としに合わせて自動的に調整
現在設定されている裁ち落としやその他のプリンタートンボオプションが収まるようにマージンを計算します。このオプションが選択されると「マージン」の下のフィールドはグレー表示になりますが、トンボと裁ち落としに合わせて使用される実際の値が反映されます。このオプションの選択を解除すると、「マージン」を手動で調整することができます。
マージン
トリミング後の実際のプリンタースプレッド周囲のスペースを指定します。「天」、「下」、「左」、「右」の個々の値を指定する場合は、「トンボと裁ち落としに合わせて自動的に調整する」の選択を解除し、トンボと裁ち落としのデフォルト値を超えるスペースを挿入する場合は、値を増やします(値を小さくすると、トンボと裁ち落としがクリッピングされることがあります。)「マージン」はすべての小冊子プリントタイプで指定できます。
空白のプリンタースプレッドを印刷
面付けするページ数が折本サイズで割り切れない場合は、ドキュメントの最後に空白ページまたはスプレッドが追加されます。ドキュメントの最後に空白のスプレッドを印刷するかどうかを決める場合に、このオプションを使用します。ドキュメントのその他の空白ページの印刷は、プリントダイアログボックスの「白紙をプリント」オプションによって制御されることに注意してください。
クリープについて
クリープでは、「中綴じ」と「無線綴じ」ドキュメントの用紙の厚みと折りを収容するためにノド元からページの移動する距離を指定します。InDesign では、プリンタースプレッドの最も外側を製本後の「カバー」と見なし、プリンタースプレッドの最も内側を「センターフォールド」と見なします。シートは、シートの前面と背面の 2 つのプリンタースプレッドを表します。クリープの間隔は、指定したクリープ値をシートの総数 - 1 で除算した値になります。
正のクリープ値を指定すると、センターフォールドは調整されませんが、外側のシートのページはノド元から離れるように移動します。負のクリープ値を指定すると、カバーは調整されませんが、内側のシートのページはノド元に向かって移動します。
例えば、16 ページの InDesign ドキュメントでは、プリンタースプレッドは 8 になり、シートは 4 になります。最初のシートの前面は最初のプリンタースプレッド(16 ページと 1 ページ)で構成され、最初のシートの背面は 2 番目のプリンタースプレッド(2 ページと 15 ページ)で構成されます。
この例のクリープ値が 24 ポイントである場合(明確にするため、高めに示しています)、クリープの間隔は 1 シート当たり 8 ポイントになります(24 ÷ 3)。最も内側のシートに適用されるクリープは 24 ポイントであり、3 番目のシートに適用されるクリープは 16 ポイント、2 番目のシートに適用されるクリープは 8 ポイントです。最も外側の最初のシートにはクリープは適用されません。
連続する各シートのクリープは、クリープ間隔分減少します。つまり、最も内側のシートの各ページはノド元から 12 ポイント(このシートのクリープ値 24 ポイントの 1/2)移動し、3 番目のシートの各ページはノド元から 8 ポイント(このシートのクリープ値 16 ポイントの 1/2)移動し、2 番目のシートの各ページはノド元から 4 ポイント(このシートのクリープ値 8 ポイントの 1/2)移動します。
小冊子印刷のプレビューまたは概要の表示
小冊子をプリントダイアログボックスの「プレビュー」セクションでは、選択した面付けスタイルで作成されるプリンタースプレッドのカラーサムネールが確認できます。プリントダイアログボックスで指定したトンボも表示されます。
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ファイル/小冊子をプリントを選択します。
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必要に応じて次の操作を行います。
ダイアログボックスの左側の「プレビュー」をクリックします。プリンタースプレッドを反転するには、スクロール矢印をクリックします。スプレッドからスプレッドに戻るには、左のスクロール矢印をクリックします。スクロールボックスをドラッグして、プリンタースプレッドを変更することもできます。
小冊子をプリントダイアログボックスの左側の「概要」をクリックして、現在の小冊子の設定の概要を表示します。設定が異なる場合は、「概要」セクションの下部を確認します。
「プリント設定」をクリックして、プリントダイアログボックスの設定を変更する場合は、「プレビュー」セクションの変更された設定の効果を参照することができます。
小冊子のプリントのトラブルシューティング
小冊子をプリントするときに、次のような点に注意してください。
新規ドキュメントを作成できない
面付けされたページを含む新規 InDesign ドキュメントを作成することはできません。面付けされたドキュメントをプリントすることや、PDF を作成することはできます。
白紙のページが含まれない
各プリンタースプレッドに十分なページが含まれるようにするために、ドキュメントの途中に白紙のページを追加できます。ただし、追加した白紙のページにテキストやオブジェクトが含まれていない場合、これらのページは認識されない場合があり、ドキュメントの最後に白紙のページが追加されます。追加した白紙のページが面付けされたドキュメントに含まれるようにするには、小冊子をプリントダイアログボックスで「プリント設定」をクリックし、「白紙をプリント」を選択して「OK」をクリックします。
両面印刷プリンターを使用しない両面ページのプリント
Adobe Acrobat または InDesign の「奇数ページのみ」オプションおよび「偶数ページのみ」オプションを使用します。1 セットをプリントした後、用紙を裏返してプリンターにセットし、残りのページをプリントします。最適な結果を得るには、テストドキュメントをプリントし、プリンターにセットする用紙の適切な方向および順序を確認します。
その他の関連ヘルプ
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