使用するプリンターに対応したドライバーと PPD をインストールしていることを確認します。
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設定、ページ範囲、用紙サイズを指定し、プリントプリセットを使用することで Adobe InDesign でドキュメントをプリントする方法について説明します。
平等な言葉遣い:アドビのコアとなる包括性の価値を反映するために、InDesign 2022(バージョン 17.0)以降の非包括的言語を置き換えます。英語、デンマーク語、ハンガリー語、スペイン語、イタリア語、ブラジル語、ポルトガル語、および日本語のロケールのヘルプ記事では、マスターページへの参照はすべて親ページに置き換えられます。
用語の変更および修正:このページ内で使われている「ブックレット」という用語は、現在「小冊子」に置き換わっています(詳しくは InDesign で修正された日本語翻訳 を参照してください)。
プリントについて
マルチカラーのドキュメントを印刷・出力会社に依頼する場合でも、ドキュメントの校正刷りをインクジェットプリンターやレーザープリンターに出力する場合でも、プリントの基本を知っておくことは、プリント作業を円滑に進め、ドキュメントの意図を再現するための助けとなります。
プリントの種類
ファイルをプリントするとは、ドキュメントを Adobe InDesign からプリントデバイスに送ることです。実際のプリント処理は、紙に直接印刷する方法、デジタル印刷機で出力する方法、ポジまたはネガのフィルムに出力して製版する方法などで実行されます。 また、商用印刷では、フィルム製版を行わずに、直接刷版を作成してプリントする CTP 印刷もあります。
画像の種類
テキストだけを含むページなどでは、特定のグレーレベルの 1 色だけが使用されます。 複雑な画像では、いくつかのカラー階調があります。 このような画像は連続階調の画像と呼びます。 例えば、写真などがこれに当てはまります。
ハーフトーン
印刷物上で連続階調を擬似的に再現するために、画像は一連の点(ドット)に分解されます。 この処理をハーフトーン処理と呼びます。 ハーフトーンスクリーンでドットのサイズと密度を変更すると、プリントされた画像のグレーのシェードや連続階調が変化します。
色分解
商用目的で複数の色を含んでいるアートワークは、各色に 1 つずつ、複数プレート(分版)でプリントする必要があります。 この処理を色分解と呼びます。
印刷品質の精度
解像度とスクリーン線数の組み合わせの結果が、プリントされた画像の精度として表れます。 出力デバイスの解像度が高いほど、使用可能なスクリーン線数が増え、ディテールを再現できます。
部数印刷
プリントダイアログボックスの「プリンター」ボタンをクリックすると、部数印刷のようなプリンター固有の機能を使用できます。 部数印刷は、プリンターがサポートしている場合にのみ使用できます。 部数印刷については、プリンターのマニュアルを参照してください。
透明度を持つオブジェクト
効果パネル、ドロップシャドウ、境界をぼかすコマンドなどを使用してアートワーク内のオブジェクトに透明度を追加した場合、この透明なアートワークは透明の分割・統合プリセットの設定に従って統合(単層化)されます。 ラスター画像の比率を、プリントされたアートワークのベクター画像に反映できます。
ドキュメントやブックの印刷
-
-
次のようにして、プリントダイアログボックスを開きます。
複数の個別のドキュメントが開いている場合は、ファイル/プリントを選択します。現在のドキュメントのプリントダイアログボックスが開きます。
ブックパネルで、ドキュメントが何も選択されていない場合、またはすべてのドキュメントが選択されている場合は、ブックパネルメニュー からブックをプリントを選択します。ブックにあるすべてのドキュメントがプリントされます。
ブックパネルでいくつかのドキュメントが選択されている場合は、ブックパネルメニュー から「選択したドキュメントをプリント」を選択します。
-
プリンターメニューで使用するプリンターを指定します。プリンターのプリセットに目的の設定がある場合は、プリントプリセットメニューからプリセットを選択します。
-
「一般」セクションで、印刷する部数を入力し、ドキュメントを昇順に印刷するか降順に印刷するかを選択して、印刷するページを指定します。
ブックをプリントする場合は、「ページ」オプションは使用できません。
複数種類のページサイズを含んだドキュメントをプリントする場合は、「範囲」の上にあるコントロールを使用して、一定サイズのページのみをプリント対象とするように範囲を選択します。 詳しくは、複数のページサイズを含むドキュメントのプリントを参照してください。
-
印刷しないオブジェクト、空白ページ、または表示可能なガイドやベースライングリッドを印刷するかどうかを指定します。
-
プリントダイアログボックスの各領域で、必要な設定を行います。
-
「プリント」を選択します。 プリントダイアログボックスで指定した設定は、ドキュメント内に保存されます。
ページパネル内からのプリント
ページパネルで使用可能な印刷オプションを使用することもできます。
-
ページパネルで、次のオプションから 1 つを選択します。
- 1 ページを選択
- 複数のページを選択
- 親ページを選択
- ページスプレッドを選択
-
選択範囲を右クリックして、(選択内容に応じて)「ページをプリント」または「スプレッドをプリント」を選択します。 プリントダイアログが表示されます。プリントダイアログには、選択したページまたは範囲が表示されています。
-
「プリント」を選択します。
ページ印刷オプション
ドキュメントのすべてのページ、偶数または奇数ページのみ、個々のページ、または連続するページ範囲を指定してプリントすることができます。
範囲
現在のドキュメントでプリントするページの範囲を指定します。 範囲はハイフンを使用して指定します。複数のページまたは複数の範囲を指定する場合は、それぞれをコンマまたはスペースで示します (プリントするページの指定を参照してください)。
現在のページ
現在のドキュメントの現在のページをプリントします。
現在のページのページ番号は次の形式で指定されます: 現在のページ: <レイアウト{17}{18}名>:<ページの名前>
順番
「すべてのページ」は、ドキュメントのページをすべてプリントします。 「偶数ページのみ」または「奇数ページのみ」は、指定した範囲内の該当するページだけをプリントします。 これらのオプションは、「見開き」オプションまたは「親ページをプリント」オプションを設定している場合は使用できません。
見開き印刷
綴じられた見開きページを一緒に 1 枚の用紙にプリントします。 プリントできるのは、1 枚の用紙に 1 つの見開きのみです。 新しく印刷するページが、現在選択されている用紙サイズよりも大きい場合は、印刷可能な範囲までが印刷され、プリント可能範囲に合うように自動的にページが縮小されることはありません。この場合、1 枚の用紙に見開きが収まるように縮小印刷するには、プリントダイアログボックスの「設定」セクションで「拡大・縮小」の「幅に合わせる」オプションを選択してください。 また、用紙の方向を横方向に指定することによって、1 枚の用紙にプリントされるようにすることもできます。
見開きページに異なるトラップスタイルが適用されている場合、その相違が解決されます。
親ページをプリント
ドキュメントページではなく、すべての親ページをプリントします。 このオプションを選択すると、「範囲」オプションは使用できなくなります。
ページの範囲の例
ページ範囲 |
プリントされるページ |
---|---|
11- |
ドキュメントの 11 ページから最後のページまで |
-11 |
最初のページから 11 ページまで |
+11 |
11 ページだけ |
-+11 |
最初のページから 11 ページまで |
+11- |
ドキュメントの 11 番目のページから最後のページまで |
1, 3-8, |
1 ページと 3 ページから 8 ページまで |
+1, +3-+8, |
1 ページと 3 ページから 8 ページまで |
Sec1 |
セクションラベルが「Sec1」のすべてのページ |
Sec2:7 |
セクションラベルが「Sec2」のページ番号が 7 のページ(そのセクションの 7 番目のページである必要はありません) |
PartB:7- |
セクションラベルが「PartB」のページ番号が 7 のページからセクションの最後のページまで |
Chap2:7-Chap3 |
セクションラベルが「Chap2」の 7 ページからセクションラベルが「Chap3」の最後のページまで |
Sec4:3-Sec4:6, Sec3:7 |
「Sec4」の 3 ページから 6 ページと「Sec3」の 7 ページ |
オブジェクトのプリントのオプション
プリントダイアログボックスの「一般」セクションには、グリッドやガイドなど、通常は画面上だけでしか見えない要素をプリントするためのオプションがあります。次のいずれかのオプションを選択します。
レイヤーをプリント
プリントするレイヤーを指定します (詳しくは、PDF にプリントまたは書き出しを行うレイヤーの選択を参照してください)。
印刷しないオブジェクトをプリント
個々のオブジェクトをプリントするように設定しているかどうかにかかわらず、すべてのオブジェクトをプリントします。
白紙をプリント
ページにテキストやオブジェクトがない場合でも、指定した範囲のすべてのページをプリントします。 このオプションは、色分解出力する場合には使用できません。 コンポジットプリントに対して「ブックレットをプリント」を使用する場合は、「空白のプリンタースプレッドを印刷」オプションを使用して、折り本サイズで割り切れない場合、空白のページを埋めるために追加する白ページを印刷します。
表示可能なガイドとベースライングリッドをプリント
表示可能なガイドとベースライングリッドを、ドキュメントに表示されているのと同じカラーでプリントします。 どのガイドとグリッドを表示するかは、表示メニューで指定できます。 このオプションは、色分解出力する場合には使用できません。
複数のページサイズを含むドキュメントのプリント
複数のページサイズを使用している場合は、異なるサイズ別にページをプリントできます。 プリントダイアログボックスのオプションを使用すると、ドキュメント内のページをサイズ別に簡単に選択できます。
-
ファイル/プリントを選択します。
-
一般パネルで、「見開き印刷」を選択または選択解除し、ページごと、または見開きページのどちらでプリントするかを指定します。スプレッドに複数のページサイズが含まれている場合は、スプレッドで最大の幅と高さがスプレッドサイズになります。
-
同じサイズのページのみをプリントするには、「範囲」フィールドの上のオプションを使用してページまたはスプレッドの 1 つを選択し、ページアイコン
を選択します。
「範囲」フィールドに、選択したサイズに該当するすべてのページまたはスプレッドが表示されます。
-
1 つのページサイズのページ範囲をプリントしたら、同じ手順を繰り返して別のページサイズをプリントします。
プリントするページの指定
絶対番号(現在のドキュメントのページの位置)またはページ/セクション番号(ページに割り当てたセクションおよびページ番号)を使用して、ページ範囲を指定することができます。 デフォルトでは、InDesign の各ダイアログボックスは、環境設定ダイアログボックスの「一般」の「ページ番号」に指定されている書式に従います。
「ページごと」を選択すると、ページまたはページ範囲に指定する数が、ドキュメントのページの絶対位置に対応します。 例えば、ドキュメントの 3 ページ目をプリントするには、プリントダイアログボックスの「範囲」に「3」を入力します。
「セクションごと」を選択すると、レイアウトで表示されているページまたはページ範囲または絶対番号を使用して、正確なページまたはページ範囲を入力することができます。 例えば、ページラベルが「SecA:5」の場合、ドキュメントでは 15 ページです。そのページをプリントするには、プリントダイアログボックスに「SecA:5」を入力するか、「+15」を入力します。 「+」記号は、標準のセクションとページ番号を無効にして、絶対番号を使用することを示します。
プリントダイアログボックスでページ番号を入力するのに使用する書式がわからない場合は、ドキュメントウィンドウ下部にあるページボックスの書式をコピーします。
用紙サイズとページの方向の指定
ページサイズ(ドキュメント設定ダイアログで設定)は、ドキュメントの寸法を指し、用紙サイズは、プリントする物理的なシートです。例えば、ページが US レター(8.5 インチ x 11 インチ)の場合がありますが、トンボ、裁ち落とし、印刷可能領域を含めるには、より大きい用紙が必要な場合があります。
InDesign の使用可能な用紙サイズのリストは、PPD(PostScript プリンターの場合)またはプリンタードライバー(非 PostScript プリンターの場合)から取得されます。選択したプリンターおよび PPD でカスタムサイズがサポートされている場合、用紙サイズメニューにカスタムオプションが表示されます。
ほとんどのイメージセッタは、A4、A3 などの標準的なサイズに加え、横方向(ページの 90° 回転)をサポートしています。これにより、メディア使用を最適化できます。
A. Letter(縦方向) B. カスタムページサイズ(縦方向) C. Letter(横方向)
用紙サイズは Letter などの名称でリスト表示されます。 プリント可能領域は用紙サイズにより決まり、プリンターやイメージセッタで使用されるプリント不可能領域の境界線より小さいサイズになります。 大半のレーザープリンターでは、ページの端までフチなし印刷のようにプリントできません。
異なる用紙サイズを選択すると(例えば A4 から A3 に変えるなど)、プレビューウィンドウのドキュメントは拡大または縮小されます。 プレビューウィンドウでは、選択されているページのプリント可能領域全体が表示されます。プレビューのサイズが変わると、プレビューウィンドウはプリント可能領域を含むように自動的に拡大 / 縮小されます。
プリンターやイメージセッタごとに定義されているプリント可能領域のサイズが異なるので、同じ用紙サイズであっても、プリント可能領域は PPD ファイルによって異なります。
プリントダイアログボックスの左下にあるプレビューで、トンボ、裁ち落とし、印刷可能領域がすべて収まるかどうかが確認できます。
用紙サイズと方向の指定
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ファイル/プリントを選択します。
-
プリントダイアログボックスの「設定」セクションの用紙サイズメニューで、オプションを選択します。
-
「方向」を選択して、ドキュメントの方向を変更します。
A. 縦置き B. 横置き C. 縦置き反転 D. 横置き反転
カスタム用紙サイズの指定
高解像度イメージセッタなど、各種の用紙サイズが指定できるプリンターを使用している場合は、プリントするときにカスタム用紙サイズを指定できます。 InDesign では、選択している PPD でカスタム用紙サイズがサポートされている場合にだけ、カスタムオプションを使用できます。
指定できる最大のカスタム用紙サイズは、イメージセッタの最大プリント可能領域により異なります。 詳しくは、使用する出力機器のマニュアルを参照してください。
非 PostScript プリンターのカスタム用紙サイズは、InDesign のプリントダイアログボックスでは使用できません。 これらのプリンター固有の機能を設定するには、InDesign のプリントダイアログボックスで「セットアップ」(Windows)、「プリンター」(macOS)または「用紙設定」(macOS)をクリックします。 詳しくは、使用する非 PostScript プリンターのマニュアルを参照してください。
-
ファイル/プリントを選択します。
-
PostScript ファイルに出力する場合は、プリントダイアログボックスの「一般」セクションでプリンターポップアップメニューから PostScript を選択します。次に、カスタム用紙サイズをサポートする PPD を選択します。
-
プリントダイアログボックスの「設定」セクションの用紙サイズメニューで、カスタムを選択します。
注意:「カスタム」を選択できない場合、プリンターを設定するときに選択した PPD でカスタム用紙サイズがサポートされていません。
-
用紙の幅と用紙の高さを指定するには、次のいずれかの操作を行います。
ドキュメントの内容、裁ち落としや印刷可能領域、トンボなどに必要な最小限のサイズを InDesign で決定するには、「用紙の幅」、「用紙の高さ」でそれぞれ「自動」を選択します。デフォルトでは「自動」が選択されています。ブックのページに個別にサイズを指定する場合や、フィルムや感光紙など、連続する用紙にプリントする場合に便利です。
デフォルトより大きな用紙サイズを指定するには、「用紙の幅」、「用紙の高さ」ボックスにそれぞれ新しい値を入力します。デフォルトより大きなサイズを指定してください。小さい値を指定すると、ドキュメントの一部がプリントされなくなる可能性があります。
-
フィルムのページ配置位置を変更するには、「オフセット」に値を入力します。
「オフセット」の値は、プリント可能領域の左側の空白部分の大きさを指定します。例えば、「オフセット」オプションに「6 mm」と入力すると、ページは右方向に 6 mm ずれてプリントされます。
-
用紙とページ内容の向きを一緒に変えるには、「幅と高さを入れ換え」を選択し、「OK」を選択します。
「オフセット」オプションと共に「幅と高さを入れ換え」オプションを使用すると、フィルムや用紙の使用量を節約することができます。 次の図で、「幅と高さを入れ換え」オプションを選択した場合と選択していない場合を比較してください。
「幅と高さを入れ換え」を選択していない場合(左)と選択した場合(右) A. オフセット値 B. 間隔 C. フィルムの節約分
「幅と高さを入れ換え」を選択していない場合(左)と選択した場合(右) -
連続する用紙にプリントする際、ページとページとの間の距離を指定するには、「ページの間隔」に値を入力します。
プリントまたは PDF への書き出しを行うレイヤーの選択
-
ドキュメントの「レイヤーを表示」および「レイヤーをプリント」設定を確認または変更するには、レイヤーパネルでレイヤーを選択し、パネルメニューから「レイヤーオプション」を選択します。レイヤーオプションを指定し、「OK」を選択します。
-
次のいずれかの操作を行います。
ファイル/プリントを選択し、プリントダイアログボックスの左側のリストで「一般」を選択します。
ファイル/書き出しを選択し、「Adobe PDF」を指定してから、「保存」を選択します。Adobe PDF を書き出しダイアログボックスの左側で、「一般」を選択します。
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レイヤーをプリントまたはレイヤーを書き出しメニューから、プリントするか PDF に含めるレイヤーを選択します。
すべてのレイヤー
非表示にするか、印刷しないレイヤーとして設定されている場合でも、ドキュメントのすべてのレイヤーをプリントまたは出力します。
表示中のレイヤー
「レイヤーオプション」で印刷しないレイヤーとして設定されている場合でも、すべての表示中のレイヤーをプリントまたは出力します。
表示中でプリント可能なレイヤー
表示中でプリント可能として設定されているレイヤーのみをプリントまたは出力します。
非 PostScript 言語プリンターへのプリント
非 PostScript 言語プリンターでドキュメントをプリントすることができます。 ただし、PostScript は商用印刷で標準のページ記述言語であるので、スクリーン線数や色分解出力といったハイエンドのカラー特性およびグラフィック特性は、非 PostScript プリンターでは再現できません。 しかし、読み込んだ画像ファイル形式のほとんどは十分な品質で印刷されます。 通常、非 PostScript プリンターでプリントしたドキュメントは、プレビューモードで画面に表示したドキュメントと同じような仕上がりになります。
非 PostScript 言語プリンターに PostScript 言語機能を追加するソフトウェアを販売しているベンダーもあります。 使用の可能性と互換性については、ソフトウェアの販売店に確認してください。
ビットマップでの印刷
非 PostScript プリンターでプリントする場合、プリント中にすべてのアートワークをラスタライズすることができます。 このオプションは、滑らかな陰影やグラデーションを持つオブジェクトのように複雑なオブジェクトを含むドキュメントをプリントするときに便利です。エラーが発生する可能性が減ります。
-
ファイル/プリントを選択します。
-
プリントダイアログボックスの左側にある「詳細」を選択します。
-
「ビットマッププリント」を選択します。
このオプションは、プリンタードライバーが非 PostScript としてプリンターを識別する場合にのみ使用できます。 このオプションが macOS 10.3 以降の非 PostScript プリンターに選択されている場合、InDesign で PostScript をプリントしてから、macOS やドライバーによってページ画像をレンダリングするために使用されます。Windows では、このオプションが選択されていない場合、ハイエンドのカラー特性およびグラフィック特性を適切に変換できない場合があります。
-
ビットマッププリントの解像度を指定します。
ドキュメントのプレビュー
PostScript プリンターでプリントする前に、選択した用紙サイズでドキュメントがどのようにプリントされるかを確認することができます。 プリントダイアログボックスの左下にあるプレビューには、用紙と方向の設定がページサイズに合っているかどうかが表示されます。 プリントダイアログボックスで別のオプションを選択すると、設定の組み合わせに応じて、プレビューは自動的に更新されます。
-
ファイル/プリントを選択します。
-
プリントダイアログボックスの左下にあるプレビュー画像を選択します。
プレビューには次の 3 種類の表示方法があります。
標準表示
ドキュメントページと用紙の様子が表示されます。 プリント可能領域、裁ち落としおよび印刷可能領域、トンボなどに対する用紙サイズなどの各種オプションの効果や、タイルやサムネールの効果も示されます。
A. デフォルト B. 見開き印刷 C. 方向 D. 2 × 2 サムネール
文字表示
プリント設定が数値で示されます。
カスタムページ / カットシート表示
ページサイズに依存するプリント設定の違いを表示します。 カスタムページ表示では、カスタム出力機器における用紙の様子が表示され、サポートされている最大の用紙サイズ、「オフセット」、「ページの間隔」、「幅と高さを入れ換え」の設定が表示されます。 カットシート表示では、A4、A3 などの用紙サイズで、プリント可能領域と用紙の関係が表示されます。
カスタムページ表示とカットシート表示の両方で、出力モードが次の色分解 、コンポジットグレースケール
、コンポジット CMYK
、コンポジット RGB
のアイコンで表示されます。
A. 用紙の移動方向 B. 「幅と高さを入れ換え」を選択していない場合 C. 用紙サイズ D. メディア E. プリント可能範囲 F. メディア
プリンターの設定
InDesign の最新のプリンタードライバーでは、PostScript®(レベル 2 および 3)プリンターと非 PostScript 言語プリンターへのプリントをサポートしています。 PostScript プリンターでプリントするとき、InDesign では、PostScript Printer Description(PPD)ファイルの情報を使用してプリントダイアログボックスに表示する設定を決定します。
プリンターを設定するには、以下の基本手順に従います。
出力デバイス用の最新のプリンタードライバーをインストールします。 使用しているオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
PostScript プリントの場合は、プリンターを設定するときに PPD ファイルを選択します。
プリンタードライバーについて
プリンタードライバーは、コンピューター上のアプリケーションから直接プリンター機能にアクセスするためのものです。 適切なプリンタードライバーを指定することによって、プリンター固有の機能を使用することができます。 アドビでは、ご使用のオペレーティングシステムに対応した最新のドライバーにバージョンアップすることを推奨します。
プリンタードライバー機能へのアクセス
プリンタードライバーでは、部数印刷のように、InDesign にはない機能もサポートしています。 このような機能がサポートされているかどうかは、プリンタードライバーによって異なります。 詳しくは、プリンターメーカーに問い合わせてください。
特定のプリンター用に特定の設定を行う場合、InDesign のプリントダイアログボックスにある次のような各ボタンを使用して、プリンタードライバーの設定を行うことができます (PostScript ファイルにプリントする場合は、これらのオプションは使用できません)。
セットアップ
(Windows)Windows プリントダイアログボックスを開きます。
用紙設定
(macOS)標準の用紙設定ダイアログボックスを表示します。
プリンター
(macOS)標準のプリントダイアログボックスを表示します。
InDesign のプリント機能には、InDesign のプリントダイアログボックスとプリンタードライバーのダイアログボックスの両方に表示されるものがあります。 最良の結果を得るためには、InDesign のプリントダイアログボックスだけで設定を指定してください。 設定が重複すると、InDesign で設定が同期されるか、またはドライバーの設定が無視されます。 いくつかのプリンタードライバーが持っている機能(例えば、同じページに多数の同じアートワークをプリントする N-up 印刷など)は、InDesign の色分解機能などと同時には機能せず、正反対の結果が生じることもあります。
PPD(PostScript プリンター記述)ファイルは、特定の PostScript プリンターのプリンタードライバーをカスタマイズするために使用します。サポートされるフォント、メディアサイズ、解像度、カラー機能などの詳細が含まれています。正しい PPD を選択すると、プリントダイアログに適切な設定が表示され、アプリケーションが適切な PostScript データをプリンターに送信するのに役立ちます。
最良の結果を得るには、プリンターメーカーの最新 PPD を使用してください。印刷・出力会社およびサービスプロバイダーは、イメージセッタの PPD を供給することがよくあります。PPD ファイルは、オペレーティングシステムによって指定されている場所に保存してください。詳しくは、そのマニュアルを参照してください。
Windows および macOS では、プリンターの追加と同じ方法で PPD ファイルを選択します。PPD ファイルを選択する手順はプラットフォームによって異なります。 詳しくは、使用しているオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
Windows 11 バージョン 24H2 で、Microsoft は、プリントセキュリティを強化する「Windows 保護印刷モード(WPP)」を導入しました。このアップデートでは、PSCRIPT5.dll および OEM PCL プリンタードライバー経由の PostScript のサポートが終了します。これは、Windows 11 24H2 のオプション機能です。この機能を選択すると、すべての v3/v4 ドライバー(PostScript および PCL を含む)がブロックされ、Windows IPP クラスプリンタードライバーが推奨される印刷方法になります。この変化に合わせて、最新リリース(20.4)の InDesign では、Windows 11 バージョン 24H2 およびサポートされているプリンター用に新しい IPP(Internet Printing Protocol)PDF パススルー印刷ワークフローが導入されました。このワークフローは、Windows および IPP PDF パススルーに固有です。現在のワークフローは変更されず、このアップデートの影響を受けません。
プリントプリセットの使用
定期的に様々なプリンターまたはジョブタイプでプリントする場合は、すべての出力設定をプリントプリセットとして保存することにより、プリントジョブを自動化できます。 プリントダイアログボックスで多くのオプションを常に同じように設定してジョブをプリントする必要がある場合にプリントプリセットを使用すると、プリントをすばやく正確に行うことができます。
プリントプリセットは、保存したり読み込んだりすることができるので、簡単に設定をバックアップしたり、印刷会社やクライアントなどのワークグループのメンバーが設定を使用したりできます。
プリントプリセットを作成および確認するには、プリントプリセットダイアログボックスを使用します。
プリントプリセットの作成
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次のいずれかの操作を行います。
ファイル/プリントを選択し、プリント設定を調整して、「プリセットを保存」を選択します。名前を入力するか、初期設定の名前を使用して、「OK」を選択します。この方法では、プリセットは環境設定ファイルに保存されます。
ファイル/プリントプリセット/定義を選択し、「新規」を選択します。表示されたダイアログボックスに、新しい名前を入力するか初期設定の名前を使用して、プリント設定を調整します。調整が済んだら、「OK」を選択してプリントプリセットダイアログボックスに戻ります。次に、もう一度「OK」を選択します。
プリントプリセットの適用
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ファイル/プリントを選択します。
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プリントプリセットメニューからプリントプリセットを選択します。次に、プリントダイアログボックスでプリンター設定を確認します。
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「プリント」を選択します。
InDesign では、ファイル/プリントプリセットメニューから選択したプリントプリセットを使用して印刷することもできます。
プリントプリセットの編集
-
次のいずれかの操作を行います。
ファイル/プリントを選択し、プリント設定を調整して、「プリセットを保存」を選択します。プリセットを保存ダイアログボックスで、テキストボックスに名前を入力するか、現在の名前を使用します。(現在の名前が既存のプリセットである場合、保存すると既存の設定に上書きされます)。 「OK」を選択します。
ファイル/プリントプリセット/定義を選択し、リストからプリセットを選択して「編集」を選択します。プリント設定を調整します。調整が済んだら、「OK」を選択してプリントプリセットダイアログボックスに戻ります。次に、もう一度「OK」を選択します。
プリントプリセットの削除
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ファイル/プリントプリセット/定義を選択します。
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リストから 1 つまたは複数のプリセットを選択して、「削除」を選択します。隣接するプリセットを選択するには、Shift キーを押しながらクリックします。 隣接していない複数のプリセットを選択するには、Ctrl キー(Windows)または Command キー(macOS)を押しながらクリックします。
その他の関連ヘルプ
ご質問または共有するアイデアがある場合
ご質問がある場合や、ご共有いただけるアイデアをお持ちの場合は、Adobe InDesign コミュニティにご参加ください。皆様からのご意見や作品をお待ちしております。